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2005年8月13日 (土)

お客は誰か

札幌ITカロッツエリアでは、「ラピッドプロトタイピングシステム」を構築すべく、3つの基盤研究(①次世代組込みシステム開発環境の構築、②次世代デジタルスタイリングデザイン研究、③ユーザビリティ研究)を進めている。

その想いは、これまでは、大手の下請けで、組込みと呼ばれる「ソフト+基盤」づくりを行ってきたが、そうではなく、札幌IT企業が製品を開発し提案するようになりたいというものだ。そのために、ユーザビリティを考えたり、製品のデザインもし、試作品まで作れるようになろうというのだ。

ところがここにいろいろな問題がある。

まず第一には、サッポロバレーの人々が夢として上記のように語るのは良いとして、実際に、そう思っている企業がいるのかどうかが見えない。

現在下請けの仕事をしている企業は、近い将来仕事が中国に流れてしまうかもしれないという危機感を持ってはいるものの、だからといって自らリスクを取って製品を開発し、提案する体質に変えたいとは思っていない。

非常に優れたモジュールを作っている企業は、モジュールを自社ブランドで拡販したいとは思っているが、それを使って多様な分野向けに製品開発までしようとは思っていない。

まして、ソフト開発だけしている企業は、筐体まで進出しようとは思っていない。

つまり、8月1日から複数企業に訪問してみたのだが、この事業のお客が見えないのだ!

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