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それにしても、迷惑メールと言い、ワン切りと言い、次々と良くこういうことを考え出すものだと感心する。
私が今やっている仕事は、国からのお金に道や市が追加支出をして成り立っている事業なのだけれど、こういう公的なお金を上手に使って成り立っている企業が群がっている。
「ベンチャー」とか、「NPO」とか、名前は格好よいけれど、中身はこういうお金を上手に回しあっているみたいだ(まぁ、これは、野村総研とか三菱総研だって同じことで、北海道の企業だけ文句を言うのも片手落ちかもしれないけれど)。
私は、最初、私のいる財団が、主体性がなく、国からの補助金の受け皿になっているのに腹を立てたのだけれど、どうやら、そのお蔭で、「ベンチャー」やら「NPO」やらが成り立っているらしいのだ。
たとえば、北海道のシンクタンクのレベルは低いのだけれど、役所も依頼する先がないと困るので、数社を使いまわす。シンクタンク数社は、これだけで十分やっていけるので、技を磨く必要はない。HP制作、パンフレット制作、海外展示会の世話、などなど、事業所向けサービス業の多くが、役所のお金で回っているのだ。
だから、役所が頼みそうな仕事で、これまで北海道にはなかった業種・能力を持っていれば、小さな所帯なら十分やっていける。これはこれで確かにベンチャーだし、本州の企業に仕事を出していた時よりは北海道経済にプラスなのだけれど、競争もないし、真の競争力はつかない。
「ベンチャー」や「NPO」は、立ち上げが大変だから、特に、経済規模が小さく、底が浅い北海道では大変だから、補助金事業で下支えをしている、というなら話が分かる。しかし、志や看板は自立であっても、分け前に与るグループに一度入ってしまうと、次第に性根が腐ってくるのではないだろうか。
補助金を上手に使うのは確かに才覚である。次々と補助金を使いまわしする仕組みをよくも考え出すものだと感心する。しかし、競争原理が働くようにしないと、いつまでたっても足腰の弱い北海道経済のままになってしまう。
最大の企業が役所であるような経済だと、役所の仕事を獲得する能力こそが生きる術なのは仕方ないのだろうか。
・・・ここまで悲観的に書いてきたが、知人の顔を思い出した。
彼は、はみ出し者なのだが、そのお蔭で、補助金を分配するメンバーには入れず、一歩一歩、市場創造をして足場を固めてきた。
その代わり、かつて給料が支払えなかった折には、先に書いたワン切り的な怪しい仕事で乗り切ってきたとのことだ。だから、今仕事があまるほど来ているけれども、社員を増やすのが怖くて、仕事を断っている。冗談で、一人当たり売上高一億を目指したいと言っていた。
こういう野蛮な企業が増えて、ひ弱な補助金グループを一掃してもらいたいのだけれど。
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