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2006年10月30日 (月)

企業から金を引き出す

今野由梨さんが社長を勤めるダイヤルサービスと生活科学研究所のパンフレットが出てきた。

今野さんは、女性経営者として第一人者だし、ダイヤルサービスは、日本における電話活用ビジネスの草分け的存在でもある。おまけに、ともかくとてもお綺麗だ。確か安比高原でスキーをご一緒したことがあるが、所作もまるでお姫様のようであった。

また、何か著名な女性が集まる会合に出たことがあるが、今野さんをはじめ同年代くらいの有名な女性たちが良い匂いをさせてあでやかに参加されていた。休憩時にダンス音楽がかかった時であったろうか、皆が初老の紳士方を誘って、優雅に社交ダンスを始められたのに驚いた。

私のような田舎者は、ただ唖然とするしかなかった。

Venicesenntaku   ところで、ダイヤルサービスのビジネスモデルは、今更のように上手いと思う。たとえば、主なメニューである「赤ちゃん110番」は森永製菓、「子供110番」はトヨタ自動車、「食の生活110番」は東京ガスがスポンサーとなっている。企業にとっては、メセナでもあるし、そこからマーケティング情報を得ることができる。

そして、主要株主には、NTTデータ(コールセンターや通信システムの実験的存在であった)、上記企業(トヨタは見当たらないけど)が名を連ねる。

つまり、大企業にとって欲しいもの:新技術の実験場、漠然としてつかめない消費者の声、良いことをしている企業という評判・・などを提供する「プラットフォーム」を作ることで、企業からお金を引き出すことが出来、一方、相談者からの生の声の蓄積から同社しか得られないマーケティング情報を得られる仕組みだ。

ところで、インターネットが普及した今日、このビジネスモデルは比較的一般化している。

たとえば、懸賞サイトを運営し、企業に成り代って消費者に見本などを届けて感想を聞くビジネスモデルもこれにあたる。

知人の橘川さんが文科省から受託を受けている「オンディマンド型教育コンテンツプラットフォーム」も当面は文科省の受託事業であり、企業から儲けるものではないが、将来的には、そういう方向に展開できる可能性がある。

つまり、企業がやりたいが自社ではお客を探したり、お客のニーズを捉えにくい分野(この例では、学校:先生:父兄:子供)で、企業とお客が出会えるプラットフォームを提供するというビジネスモデルだ。この場合、コンテンツは、企業が持っていたり、別の誰かが持っているのを探し出してプラットフォームに載せればよい。

ダイヤルサービスの場合には、相談員は自前で用意しているが、現在では、過去の相談の蓄積でかなりのノウハウが溜まっているはずだ。相談への対応のコンテンツが不足していれば、たとえば小児科の先生と契約をしても良い。

北海道では、各地域でユニークな観光メニューを開発・実践している人・企業・NPOがあるが集客ができない。一方で、課外活動のメニューを探している学校の先生や新しいメニュー開発をしたい旅行会社などがあるはずだ。コンテンツを持つ側とコンテンツを探している側が出会えるプラットフォームを作ったらビジネスになるのではないだろうか。

北海道ではなく、私が西東京市でやれるとしたらどのようなプラットフォームが可能だろうか。あるいは、どこならスポンサーになってくれるだろうか(何かに困っている企業、お金を持っていそうな企業)、どんな情報なら欲しいのだろうか。

団塊の世代のプラットフォームを作ったらどうだろう。この世代についてのただのマーケティングなら他にもあるだろう。企業がメセナしやすいのは、今なら環境、国際貢献、もう少しすると教育、子育て・・・う~ん、もう手垢がついている。

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