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2008年3月19日 (水)

生地の世界ブランド

京都では、西陣などの伝統産業が衰退しており、その再生のためにさまざまな試みをしている。

たとえば、京都ファッション産業協議会では、「KYOTO STYLE CAFE」を数年やっている。京都の染織・繊維業者とデザイナーや家具メーカーなどが提携して新しい時代の商品を開発し、東京青山で百貨店のバイヤー等を呼んで展示会を開催してきた。

また、2005年から「京都プレミアム」事業も実施している。海外向けにホームデコレーションアイテムを開発し、海外の展示会に出してきた。

しかしながら、HPを見る限りでは、やるという告知のリリースはあるが、その結果、商談が進んだというリリースが見当たらない。商談成立は、個別企業のことなので掲載していないだけかもしれないが、気になるところだ。

HPを見ると、各企業がクッション、カバン、テーブルウェアなどの単品をそれぞれのテーマで開発し、毎年チャレンジしているといった感じだ。つまり、トータルな空間デザインの提案ではない。

展示会で、バイヤーが見本品の品質やデザインを見て、個別企業と連携し、新しいブランド開発をしようと言ってくれるのかもしれないが、それだと単品の下請け企業になりかねない。

もっとも、商品企画をしたり、マーケティングをしたことがない企業、販路開拓に途方に暮れる企業などが練習としてやってみるのは、学ぶという意味では有意義だと思うし、実際、ここまでやるのでも結構大変なのだろうとは思う。

しかし、望むらくは、自ら空間デザインを提案し、独自ブランドで打って出て欲しい。

O フランス・プロバンス地方のプリント柄の生地やそれを使ったホームデコレーションで世界中に販路を開拓している「SOULEIADO]や、大胆なデザインの生地をベースとしたホームデコレーションやファッションまで手がけている「MARIMEKKO」は、いずれも独自ブランドで展開している。

貼り付けた柄は、今私の部屋で使っているもの。小花かと思ったら、虫の柄らしい。

京都の企業もこうなって欲しいし、そう成れるのではないかと思う。

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