« 数独 | トップページ | 久しぶりの体操 »

2009年5月27日 (水)

NTT設備見学

紛争処理でNTT東の板橋電話局を見学させてもらった。

情報通信、インターネットというと、物理的な制約なく、空間を飛んでいくというイメージがあるが、設備を見ると、実に物理的だ。

まず案内されたのは、電力設備だ。東電から購入しているが、停電になった時に困らないように、自家発電設備を持っている。もっとも、実際には、ほとんど使っていないので、逆に年に何回か点検のために回すらしい。

板橋電話局のような住宅街だが、地下には、軽油?が何時間分か用意されている。また、東電から来た大容量の電力を使えるボルトに変圧する装置もある。

それから、例のスパゲッティがぶら下がっているようなMDF設備を見る。一軒一軒ごとの電話線がスイッチされているのだから、すごい。さらに、ADSLなどで他事業者を使う場合は、それが複雑にスイッチされるように配線されている。

同じような設備で光用のスイッチの仕組みも見る。

コロケーションについては一時期紛争が多発していたのだが、現在では、NTTの対応も情報公開等こなれてきているし、ADSLの需要が減少傾向にあることもあって、ほとんど揉め事はないようだ。しかし、実際設備が置かれた場所をみると、よくもまぁ、これだけ、自分の家の懐に他社の設備を置いているもんだと逆に関心する。

行政の強い後押しがなかったら、(確かにNTTの社屋はもともと税金で建てたもので、自由化が流れであったにせよ)、ここまで進まなかっただろう。嫌々コロケーションしたい気持ちも分からないではない。

表の電柱にどのようにケーブルがつながっているかをみた。よく「き線点」まで光が届いていると言われていたのだが、き線点というのがどういうものか分かった。また、銅線と光のケーブルが電柱に掛かっているのも分かった。

最後に、トウドウに入って、ケーブルが地下をうねっているのを拝見する。幾本かのファイバーをまとめて、さらにそれをまとめてカバーをかけてある。銅線の場合には、さびないように、ガスを充填させた袋のようなものが途中にある。また、トウドウ自体、空気圧を調整して雨など?が入りにくくしているらしい。

トウドウのケーブルを見ても、情報通信は、決して時空を軽々と超えているのではないことが分かる。いろいろな設備投資があり、メンテがあり、それによって可能になっている。

この辺りは、多くの人も気がつかないのではないだろうか。ややもすると、コストゼロと考えがちだ。コンテンツの制作や流通のコストはゼロに近くなったが、そのインフラの投資とメンテは並大抵ではない。

|

« 数独 | トップページ | 久しぶりの体操 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。