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2005年5月11日 (水)

携帯電話のオープン化

PCインターネットでは、約束ごとさえ守っていれば、どこのパソコンを使ってもよいし、どこのプロバイダーを選んでもよいし、ADSL回線もどこのを使ってもかまわない。

これに対し、携帯電話からのインターネット利用の場合には、NTTドコモと契約するならドコモの端末を購入し、まずは、「iモード」画面・メニューから利用する(最近では選べるようになりましたが)というように、ビジネス・アーキテクチャが非常にクローズドです(垂直的に統合されている)。

NTTドコモ、KDDI、ボーダフォンと島が三つあるような感じです。もちろん電話やメールは他社の利用者につながりますが、絵文字などが上手く使えないこともあります。

自動車でも、同じ1500CCであったとしても、トヨタの部品と日産の部品は異なります。最近でこそ変わってきましたが、それぞれの部品メーカーが系列ごとに島のようになっています(もっとも、タイヤは標準化されていて、どの車にもとりつけられます)。ゲームも、任天堂とSCEとでは互換性がなく、やはり島になっています。日本の競争力が高い産業分野では、こうしたクローズドな製品が多いのです。

しかし、携帯電話は、誰でもが持つようになり、これをプラットフォームとしてさまざまなサービスが提供されやすくするため、垂直的に統合された現在の産業形態ではなく、レイヤーごとに参入しやすい形態にしようという議論(オープン化)が高まりました。

このため、監督官庁である総務省は、行政的にオープン化を進めてきました(レイヤー間のインターフェースをルール化し参入しやすくした)。しかしながら、実際には、目だった参入は起きず、相変わらず島状況が続いています。一方で、島がある現状を前提に、どの島にも対応できるサービスを提供する企業が出てきたり、メディアミックスを利用して公式サイトではなくとも、自社サイトに消費者を誘導するサービスが登場してきました。

この論文は、携帯電話のビジネス・アーキテクチャについて、現状とその問題点、新しい動きについてまとめたものです「keitai_open.doc」をダウンロード

なお、この論文には、書いていませんが、番号ポータビリティ(同じ番号のままキャリアを変更できる)について現在3社で話し合いが進められており、早ければ18年度に実施されるようです。そうなると、サービス内容によって消費者がキャリアを変えやすくなるため、大きな動きが出てくる可能性があります。

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