ケータイ白書2006
インプレス社から「ケータイ白書2006」が刊行されました。モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)監修です。
うち、p.246に「『メディア』としての活用が進む携帯電話のビジネス利用最新事例」を執筆しました。元原稿なので、小見出しなど若干異なりますが、これがファイルです。「2005114.doc」をダウンロード
この白書の元になった翔泳社の「モバイルビジネス白書」2002を作成した折には、新しいメディアを企業がどう活用するかということに興味を持って、MCFの岸原さんに持ちかけ、MCFのネットワークを活用させてもらい、一緒に一から作り上げました。
これで、私は、この分野の第一人者になれると思っていたのですが、結局及び(講演や原稿依頼)があまり掛からず、思惑が外れてしまいました。コンテンツの動向としては、当然岸原さんですし、企業利用となると個別には、その企業に講演依頼が来まして、その全体を概観する仕事は来ませんでした。
こういう仕事が来れば、私がハブになり、そうなるといろいろな事例も事例のほうから寄ってくるものなのですが・・。そうなると、沢山の事例やいろいろな裏話から、大きな流れを読み込むことも出来るようになり、文字通り第一人者になれるのです。
ねらい目は良かったと思うのですが、事例を集めるだけに終わって、自分らしい何かを書ききれなかったのが駄目なのかもしれません。
このころ、ラインゴールドさんの「スマートモブズ」や正高さんの「ケータイを持ったサル」が出ましたが、こういう本はかけませんでした。
ハブになりそこねているうちに、ケータイ利用がどんどん拡大し、技術もどんどん変化し、私一人が見切れる範囲を超えて広がりました。結局、プロのインプレスさんが編集し、的確な著者をいろいろなところから集めてきて一冊に仕上げる、今のような形になっています。こういう形でないと、毎年、ビビッドな動きをまとめあげるのは難しいと思います。
また、ビビッドな動きの概観を捉える仕事は、金融機関のアナリストやケータイを対象としたコンサル会社が生まれるなど、そのなかで仕事をしている方々が担っています。私がマーケティングやコンサルなどで、この分野に係わっていない以上、動きを追いかける仕事は無理そうです。
そこで、ケータイ電話で日本経済が分かるといった本を作成しようと試みたのですが、現在途中で止まってしまっています。
私が今居るサッポロバレーは、携帯電話の組込ソフトを作っている企業が多いので、何かしら係われるのではないかと期待しているのですが、まだ見えていません。
一昨年まで、札幌ITカロッツェリアで空間情報を取得して利用するシステムを考えるプロジェクトに係わっていました。このブログの最初の漁業の報告書は、それに関連してまとめたものです。「ケータイ白書2006」では、そのときのメンバーである東亜建設さんの無人作業船の例が載っています。たまたま原稿を作成するので検索していたら見つけたのです。
このほかにも、センサーと携帯電話を結びつけて、遠隔地で動くものを監視するといった利用方法がずいぶん始まっていました。
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(追加)ここ数日の朝日新聞夕刊にケータイが新しいメディアとして社会に浸透してきたことが連載になっています。漫画で怖い場面になると、ケータイがブルブルと震えるというのがありました。もうあるのか、これからなのか分かりませんが、五感にも訴えやすいとなるとまたまた面白い使い方が増えそうです。
ケータイは、いろいろな意味で、江戸末期の熟した文化の再来のような気がします。日本人が縦横無尽に発想を広げられるおもちゃのような実用品。まだまだ進化しそうですし、ここから北斎や十返舎一九などが生まれそう!
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