2009年5月21日 (木)

社会からみた公務員への期待

総務省の情報通信関係の若手職員(Ⅰ種を除く)の研修で、タイトルのお題を頂戴し、1時間強お話する機会を頂きました。

その折のパワーポイントです「komuin.ppt」をダウンロード  。

★このパワーポイントだけでは、分かりにくいので、それを文章化しました。SML(戦略経営研究所(株)エス・ケイ・ケイ)のHPに掲載する予定のものですが、ここにもアップしておきます。SMLがPDFに加工したものは、容量オーバーなので、ワードのものにします。「komuin.doc」をダウンロード  

はじめに、私が何故ここで喋っているかという立ち位置を明らかにするために、自己紹介と行政との係わりについて話しました。

そして、役所は、シンクタンクだけでなく、それを法律にしたり事業にすることができるドゥタンクであるという面で、羨ましいという話をしました。

また、地方自治体で文科省から補助金を受ける側の悲哀と卑しさについても話ました。

本題に入る前に、①正直この仕事を選んでシマッタ!と思っているかどうか聞きましたが、民間企業に入った友人のボーナス額を聞くとしまったと思うこともあるが、ほかではできない仕事が出来ることにやりがいを感じるという前向きな意見が出ました。

また、②入省する前に思っていた仕事のイメージとずいぶん違っていると思うかと聞きましたが、だいたい想像どうりだったとのこと。民間企業から転職した人は、もっと固いかと思っていたが意外に柔軟であったとのことでした。

次に、公務員についての一般的な批判やイメージについてざっとおさらいしました。大きく、4つで①民間に比べ恵まれた仕事(安定している、高給取り、仕事が楽)、②国民のためでなく、自分たちの利益(省益)のために働いている、③公正・公平ではなく、悪いことをしている、④エリート意識・見下した態度。

これらについて、誤解もあれば、期待の裏返しもあること、不祥事は、個人の倫理によることもあるが、官僚制度という組織の問題や政治・行政システムの問題に起因することもあるなどざっと整理しました。

もっとも重要な収賄・供応の原因は、行政に広範な裁量権があったり、政策決定過程が不透明なためであり、中央集権的に物事が決まり、お金が流れるという仕組みである限り、これは基本的になくならないのではないかと言いました。

そして、こうした裁量権を持つことが「一流官庁」であるとの認識があり、かつては建設省や通産省が、通信自由化で郵政省(通信)が、そして、知財重視で文科省が、最近では、厚労省や環境省がそうした力を持つようになっていて、これが嬉しくてしょうがない。

公務員制度改革で省益を無くし一元管理・内閣府に国家戦略スタッフを設けるとしているが、基本は変わらないのではないかと話しました。

公務員制度改革でいろいろな問題は解決すると思いますかと問いかけたところ、やらないよりはやるのは良いし、表面的なことは変わるだろうが、本質は変わらないのではないかという意見が出ました。なかなか、冷静です。

最後に、これまで「公」の仕事は、国家公務員か政治家がやってきたが、今は、成熟社会になり、全てを中央集権的に決める時代ではない。官民で「公」を作り出す時代であり、国家がやることと地方などがやることをもっと整理すべきだし、担い手も多様化している。社会起業家などが注目されており、「公のために仕事ができること」にやりがいを感じて公務員になった皆さんたちは、国家公務員という選択肢だけでなく、もっと視野を広げて、違う場所で活動するようになって欲しいし、国家公務員としても、こうした多様な担い手と共闘する目を持ってもらいたいと結びました。

しかし、この点についての意見や質問は出ませんでした。

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2007年2月 1日 (木)

けやきロータリー

西東京市のけやきロータリーでお話をする機会を得ました。

人前でお話できる最近のネタが無いことにきがつきました。

そこで、昨年春に早稲田で電気通信事業紛争処理委員会の役割について講義したメモがあるので、これを元にお話しようと思いました。

持ち時間は30分であり、特に電気通信事業に関心を持っているわけではない経営者の方々へのお話なので、一般的な教養として、電気通信事業が1985年の自由化以降、どのように変化してきたのか、そのなかで紛争処理委員会が少しお役に立っていること、こういう仕事があるのだということを大まかにご理解いただければよいのではないかと考えました。

自分では、30分でちょうど良い分量だと思って用意したのですが、話し始めて、これは30分では理解してもらえない分量の話であったと気がつきました。

たとえば、これまでの電話とIP電話の違い、アンバンドルとコロケーションの意味、接続ルールにおける非対称規制などをポイントだけ説明するのでもそれなりの時間を取られてしまいます。

結果、おそらく、私が何を言いたかったのか、分からなかったのではないかと思います。

そこで、誰に見せるわけではないのですが、話したかったことを文章化しておくことにしました。

ところが文章化してみると、お話する場合とは異なり、どうしてもなるべく正確にしたいと思い、そうすると法律の文章や、紛争処理の折の答申の文章を丸写ししたくなってしまいます。

しかし、これらの文章は、業界の背景がわかっていないと素人には実に分かりにくいのです。これを一般の人に理解してもらえるように書き直してみましたが、私の理解が浅いこともあり、どこまで正確であるか自信がありません。したがって、文責は私にあります。正確に知りたい場合には、委員会のHPに全ての情報が公開されていますので、そちらを参照してください。

また、今までなんとなく理解していたつもりでも、書いてみると、わかっていないことが分かり、言葉の意味やある事がいつから始まったかなどを再勉強せざるを得ませんでした。

そのため、結局、17ページ「rotary.doc」をダウンロード  にもなってしまいました。

これをベースにして、30分で一般の人に理解してもらえる内容の文章を作成してみようと思っています→作成してみましたがいかがでしょうか「rotary3.doc」をダウンロード 。今度は10ページです。

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2006年6月18日 (日)

電気通信紛争処理委員会の仕事

総務省の知人が早稲田で情報通信政策の講義を持っており、そのうちの1講義で紛争処理委員会の話をすることになった。

電気通信政策は、競争ルールを決めてどんどん自由化を進めており、何か問題が生じたら、紛争処理委員会が解決にあたるというように大きく変化している。紛争を処理するなかで、競争ルールに抜けがあれば、それを大臣に答申することも委員会の役割である。

委員会が設立されて最初の2年くらいは、紛争が生じ、その処理にあたりながら、競争ルールについても幾度か答申するなど、大きな役割を果たしてきた。このところ、紛争自体がほとんど起きていないが、これは、現在の競争環境のなかでは、ほぼ問題がなくなったからだと思われる。

一方で、技術進歩や参入の増大などにより、新しい競争環境が今後生じる可能性があるが、今は、踊り場のような感じだ。

今回、紛争処理のことを講義するにあたって、毎回ことに当たっていた時とは別に、改めて電気通信政策と委員会の関係を勉強し、私にとっても大変有意義であった。

添付資料は、その折の講義用資料と講義にあたって問題意識を持ってもらうために最初に学生にやってもらった小テストと解答例である。「funnso.ppt」をダウンロード 「qa.doc」をダウンロード

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2006年3月26日 (日)

創造都市さっぽろ

3月17日、18日と大阪で開催された創造都市に関する国際シンポジウムにパネラーとして参加してきました。大阪市立大学大学院創造都市研究科の主催です。イギリス、ドイツ、台湾、アメリカからの報告もありました。http://www.creative-city.net/

佐々木先生が私が札幌でくすぶっているので呼んでくれました。

当初は、「創造都市」なので、私が係っている知的クラスター創成事業の札幌地域での展開についてお話しようかと思いましたが、開催要領を見ると、どうもデジタルコンテンツや芸術がメインのようなので、札幌市が力を入れているコンテンツ政策の話をしてきました。

報告内容はこれです。「sapporo_ideas_city.ppt」をダウンロード

大阪市は、創造都市を目指しており、そこで、市立大学にも創造都市研究科を設けているわけでしょうが、実行部隊としては、シンポジウムが開催されたメビック扇町が担っています。ここは、主に、印刷業界やWeb政策業界などのインキュベーションに力を入れています。http://www.mebic.com/

同じ第二部では、このほか、横浜市の取り組みも報告されました。横浜は、文化芸術創造都市を目指しています。

札幌は、早くからIT産業育成に力を入れてきましたが、その発展形態としてコンテンツ政策に向かい、2001年に使われなくなった建物を使って、ICC(デジタル創造プラザ)を設け、クリエーターのインキュベーションをしてきました。http://www.icc-jp.com/ja/index.html

単に、場所を貸すだけでなく、久保さんというコーディネーターを雇って、メンターの役割を果たしたり、クリエーターの売り込みも行ってきました。ここがそれまでの札幌市のIT政策とは異なるところです。

これまでは、建物を建て、確かに窓口機関も設けたのですが、そこにいるのはお役所の人なので、上手く機能していなかった面があるのですが、今回は、久保さんがいることで、人材が育ち、内外とのネットワークも構築されてきました。またトマトというイギリスのクリエーター集団と連携し、年二回ワークショップを開催してきました。

もっとも、札幌では、トマトと一緒にやっているということが非常にすごいということになっているのですが、シンポジウムでご一緒したイギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのプラット教授にトマトってご存知ですかと聞いたら知らないといわれてしまいました。プラット教授は、芸術と都市の関係をご研究されている第一人者なのですが。

ともかく、こうした成果をもとに、先日、市長が「sapporo ideas city」宣言をしました。クリエイティブシティとしなかったのは、一部の芸術家だけでなく、市民一人一人が創造性を発揮するというイメージにしたかったからとのことです。

この4月からは、札幌市立大学が開校し、ここにデザイン学部もできますし、コンテンツという面では、いろいろと新しいことが始まりそうです。

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2005年6月 3日 (金)

地域情報化の意味

reagional innovationでも触れましたが、地域情報化の研究会に参加しており、5月26日の研究会で私がご報告させていただいた折の資料「chiikijohoka.ppt」をダウンロード です。

  1. 地域情報化とは何か→ソーシャル・キャピタルを増加させる道具と考えました。
  2. 札幌エリアの地域情報化→
    (1)NCF(ネットワークコミュニティフォーラム)をきっかけに、市民活動の玉突き現象が起きている報告をしました。
    (2)その結果として、では札幌エリアのソーシャル・キャピタルは増加したのだろうかを既存データで読み取ってみました。
    (3)札幌エリアは確かに住みやすいが人間関係が疎、経済状況が弱、それぞれの活動が非連携など克服すべき課題をあげました。
  3. 札幌エリアの課題克服に情報化は役立つのか→
    (1)ここで細胞生物学を援用し、地方都市がべき法則を上手く使ってハブになるための方策を探ってみました。
    (2)ソーシャル・キャピタルをもう一段高めるための道具と予感とは何かという問題を提起してみました。
    ・NCFが盛り上がったのは、インターネットの衝撃(新しい時代の予感)によるのだが、現在では、限界も見えてしまった。もう一度ワクワクさせるためには、どんな道具とどんな予感が必要なのだろうか。

内容は、regional innovationのブログでぐじゅぐじゅ考えてきたことをまとめたものです。

報告について、いろいろなご意見を頂戴し、自分でもまた頭が動き出したりしておりますので、今後もう少し考えを続けていきたいと思っています。

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2005年5月14日 (土)

コミュニティビジネスを考える

FH000010 それまで大企業に勤めていた知人が実家を継ぐために和歌山県田辺に戻りました。そこで何か人々のつながりをつくりたい、しかしどのようにはじめたらよいか分からないというので、もと同じ会社で働いたことがあるシニアSOHO・普及サロン三鷹の堀池さんに支援を求めたのです。そのおまけで、私も、ちょっと係わりました。

NPO法人「つれもてネット南紀熊野」を設立し、シニアSOHO三鷹の人がデジタルカメラの講習会を請け負ったり、富山のインターネット市民塾のノウハウを得て「わかやまインターネット市民塾」もはじまりました。FH010008

ちょうど和歌山でマルチメディア祭2004が開催されたのに合わせて、田辺の人々が勉強会を開催した折に、地域に根ざしたさまざまな活動について主に北海道の事例をお話した時の資料です。副題を「北海道の事例でみる地域自立の手立てとしてのコミュニティビジネス」「tanabe.ppt」をダウンロード としました(パワーポイント)。

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図書館を利用してビジネスのアイデアを考える

菅谷明子さんがニューヨーク公共図書館のことを紹介して以来、日本でも図書館の役割を見直そうという気運が高まり、ビジネス支援図書館推進協議会が出来ました。この運動の最初の頃に、浦安市立図書館で開催されたセミナーでお話させていただいた資料です(パワーポイント)「library.ppt」をダウンロード 。副題を「脳場としての図書館の役割」としました。

library 実は、私は、もともとはライブラリアンなのです。銀行の調査部に付属している図書館に就職したのが社会人第一歩でした。ただ、もともと片付けが下手なので分担した資料が山のように溜まってしまったり、おっちょこちょいなので、高価な資料を不用資料と間違えてポンポン捨ててしまうなど、向いていなかった気もします。

当時の仕事で有益だったのは、有価証券報告書の整理をしたため、上場企業名を覚えたことくらいです。でも、その後どんどん新しい企業が上場したり、M&Aや企業名変更などで、今ではもう分からなくなってしまいました。

公立図書館は、これまで蓄積された知識を読む(消費する)場所でしたが、それに加えて新しいものを生み出す(生産する)場所にもしていこうという趣旨です。日本では、新しいビジネスが誕生することを期待していますが、ビジネスのヒントを得たり、起業化に必要な情報を得ることに対し、図書館がもっと意識的にお手伝いしていこうというのです。

最近では、こうしたことへの理解が進み始めており、公共図書館のなかには、ビジネス支援を積極的に打ち出すところも出てきました。

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2005年5月13日 (金)

地方自治体における地域経営とは

現在、市町村合併が進められています。しかし、弱い地域がいくら合併しても強い地域にはなりません。これまで地方自治体は、中央政府が決めた政策を地域で実行するという手足の立場に置かれていましたが、もっと自立・自律的にあたかも地域を企業のように経営する必要があります。

これは、北海道栗山町でお話させていただいた時の資料です(パワーポイント)kuriyama 「kuriyama.ppt」をダウンロード

栗山町は、人口一万5000人ほどの町で、「クリン」という地域通貨を普及させていることで有名です。そのお陰で、地域内の人々のコミュニケーションが活発になりました。しかし、三位一体改革が途上のなか、予算は削減される一方、財源移譲が進まないため、地方自治体は、どこもやりくりが苦しく、栗山町も、昔の藩のように、殖産振興を図りたいと考えて勉強会やいくつかの試みをはじめていました。

お題を頂戴し、企業を経営することと地域を経営することとは何がどう違うのか、江戸時代の殖産振興と同じなのか違うのかなどを考えました。企業経営と違うのは、企業は最適な立地を求めて逃げられますが、地域経営は、地域からは逃げられないということです。また、藩の殖産振興は、藩が主導しましたが、地域経営のガバナンスは地方自治体で良いのだろうかと考えました。

小さな町では、地方自治体がシンクタンクでもあり、実行部隊でもあることが多いのですが、地域経営は、もしかすると産官学民の支持を取り付けた別の部隊が実行した方が良いのかもしれません。また、隣町と合併するより、あるコンセプトに従って遠くの町と連携したほうがメリットがあるかもしれません。

企業経営と比較しながら、何をやらなければいけないかについて考えてみました。これは、まだまだ問題提起に過ぎず、今後さらに考えたり、実行してからの問題点なども見ていく必要があると思っています。

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情報化で変わったこと、変わらなかったこと

これは、2004年に静岡市でお話させていただいた時の資料「shizuoka.ppt」をダウンロード です(パワーポイント)。

実は、静岡市(当時の清水市)で2001年頃に、前にご紹介したのと似た内容、つまり、インターネットを使うといろいろ便利ですよというお話をさせて頂きました。

同じ場所からお声が掛かることは残念ながら滅多にないのですが(話が面白ければ、またあの人に、となるのですが残念!!)、たまたま友人が居て、チャンスを頂きました。そこで、数年前から何が変わって、何が変わらなかったのかをお話させて頂きました。

自分でも「情報化」とか「インターネットの普及」とか安易に言ってきて、確かに便利にはなったのだけど、本質的に何か変わったのだろうか、という思いがありましたので、頭を整理するのに良いチャンスでした。

結論的には、以下のような内容になっています。 fuji

  1. 情報化で個人のパワーアップが進みつつあるが、まだ途についたばかり。
  2. 企業の情報化は、過去の情報の整理・加工部門では進んだけれど、問題発見や次の企画に活かすといった前向きの利用がなされていない(これは情報化というより、企業姿勢の問題)。
  3. 企業は顧客と対峙した関係で情報公開するというのではなく、顧客を一緒にものごとを創造していく仲間と捉える必要がある(個人がそれだけのパワーを持ちつつある)。

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中小企業に役立つインターネット

internet 2000~2002年頃には、まだまだ中小企業がインターネットを活用していませんでした。そこで、インターネットは毛嫌いしないで使ってみるとこんなメリットがありますよ、とお知らせしたくて、『成功事例から学ぶ ウェブショップ入門』という本を上梓しました。

ここで扱った事例などを使いながら、大学の公開講座や社会人の勉強会などでお話させていただきました。これは、そのうち、北見で使ったときの資料です(パワーポイント)「kitami.ppt」をダウンロード

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