ネットワークの生態系
ロス・メイフィールドさんのブログに「ネットワークの生態系」について書かれた記述があります(2003年)。これに関した記述はブログのなかに幾度かあって、最初は、クレー・シャーキーがブログはベキ法則に従っていると評論したことに対する反論として始まったようですが、だんだん洗練されてきました。
彼によると、ブログに代表されるネットワークには、階層性があって、人々はそれを使い分けているとしています。
- 政治的ネットワーク:ネットワークの大きさが1000以上、リンクの配置はベキ法則、ブログの性格は出版
- 社会的ネットワーク:ネットワークの大きさは最大150、リンクは正規分布、ブログの性格はコミュニケーション
- 創造的ネットワーク:ネットワークの大きさは最大12、リンクはフラット、ブログの性格はコラボレーション
そして、人々がリンクしあうことが「ソーシャル・キャピタル」であるとしています。我々はネットワークの時代に生きており、インターネットのお陰でネットワークするためのコストが劇的に低下したため、ソーシャル・キャピタルの価値を劇的に増加させていると述べています。
実は、現在「地域情報化」についての勉強会に参加しています。そのなかで、「地域情報化」ってなんだろうとずっと考えていました。
地域情報化という名前の下で、たとえば、ICカードに村民の健康データを入れるとか、テレビ電話で遠隔地の人が医者と相談できるなどの実験がなされたこともあります。
あるいは、パソコン通信を使って、地域が元気になるという話もありました。パソコン通信がはじまった頃には、一般の市民が大学教授に直接話しができる、政治的な問題について市民が議論できる・・それによって市民一人ひとりの能力が高まるという夢も語られました。
インターネットが普及して、また改めて地域情報化が注目され、さまざまな事例が紹介されています。しかしながら、個々の成功事例はともかく、それをまとめて地域情報化といった場合、何を意味し、何を目的にするのかが私にはよく分からなかったのです。
しかし、どうやら、次のようなことのようです。
- インターネットという道具が普及したおかげで、さまざまな階層のリンクがしやすくなった。
- 地域共同体がなくなって、一緒に住んでいるけれども、バラバラに暮らしている人々がつながりやすくなった。
- 人がつながることはソーシャル・キャピタルの増加である。
- つながりが深く、広く、重層的になるにつれ、閾値を超えて地域が動きはじめる。
- イタリア北部のように、ソーシャル・キャピタルである市民共同体が育てば、政治的にも経済的にも発展する。

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