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July 18, 2005

地域金融

地域情報化研究会で、地域を考えるうえで、お金の問題が重要ではないかとして、経済産業研究所の植村さんから報告があった。

その後の議論のなかで、郵政民営化では、集まった資金に見合うよう、地元に還元することが議論されているという話になった。

私は、今ですら、地方の信用金庫などは、集まった資金の融資先が無くてこまっているのに、郵便局のお金を地域に還元したらどういうことになるのだろうと言ってしまった。

ところが、アメリカでは、だいぶ前にこうした法律が作られており、予想以上の効果をあげているとの話だ。友人から聞いた話では、地域にお金を還元するにあたって、Bスクール卒業生(要は優秀な人材が入り込み)が知恵を絞り、地域に必要な事業を立ち上げ、融資する先を作っていったらしい。

それらが非常に良い融資先として育ち、地域向け事業は、銀行にとって収益性の高い分野になっているとのこと。

この件について、後ほど植村さんに教えて頂いたところによると、それは「地域再投資法(Community Reinvestment Act)」と言って、公民権運動の結果、70年代にできた法律で、その後幾度か変遷を経ているらしい。

アメリカは、都市の貧困対策、人種差別問題対策のために、強権的にコミュニティ金融の仕掛けを作ったとのことである。

植村さんは、強権的な仕組みではなく、既存の金融機関が人材を得て、地域に必要な事業にお金が回る仕組みが作られることを期待されている。

帯広信金では、リスクの大きなマネーゲームで大損するよりはとして、コミュニティビジネスに積極的に融資をしている。中小企業診断士の資格を持つ行員が、志は高いものの、ビジネスは初めてという経営者を支援している。

これらは、ベンチャーではないので、急成長して株式公開で儲けるというのとは異なるが、地元に必要なビジネスなので着実に資金が回り、返済もきちんとなされているとのこと。

日本では、今のところ、アメリカのような極端な貧困問題などが無いため、地域に必要なビジネスを発想するのは難しい。しかし、優れた人材を投入し、地域のニーズを探れば、ビジネスを生み出せる余地は実は多いのかもしれない。

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