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December 27, 2005

札幌ITクラスターの検討 その7

ところで、いつも不思議に思うのだが、北大でITクラスターの窓口になっているのがY教授であり、彼が必要に応じて、いろいろな先生を紹介してくれるのだから、それで良いのかもしれないが、IT企業の集まりなどに、どうしてもっと若い助教授や助手の人たちがやってこないのだろう。

北大大学院情報科学研究科のリストをみるとざっと数えて164人の教官がいるのに、ITカロッツェリア事業をやって数人の先生を存じ上げているが、それ以外の情報科学の先生と触れたことがない。私は、地元の方以上に、いろいろな集まりに顔を出しているほうなのだけれど。

先生方が地元IT企業に興味がないのだろうか。

それとも、個々の研究などを通して、個別には、地元IT企業とのつきあいがあるのだろうか。

北大を卒業した情報科学の人たちは、皆東京の大手に就職してしまうのだろうか。

スウェーデンのIDEONに行ったときに、ここでは、ルンド大学と地元のIT企業との間で、学生のインターンシップの受け皿、学生の卒論の手伝いなどを企業がしてくれるとともに、企業の研究者が大学にパートタイムで教えに行くなどの交流がさかんであった。また、オウルでは、オウル大学とノキアとの間で毎年会合があり、大学が現在やっている研究を発表するとともに、ノキアが考えている技術マップを提示し、協力できるところを話し合う機会を設けていた。また、次の技術の展開に必要なカリキュラムを設けたり、必要であれば、教授をヘッドハントしてくるなどのことも地元産業界とやっていた。

確かに、ノキアやエリクソンなど、それぞれ大手が育っているからこそできるのかもしれないが、こうした交流が札幌でも欲しいものである。

札幌のIT企業には、こうしたニーズはないのだろうか。大学と企業との両方に、こうしたことの必要性を訴えるとともに、私が描く姿が札幌では互いにギャップがありすぎてムリなことなのかどうかも聞いてみなければならない。

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