札幌ITクラスターの検討 その3
組込ソフトウェアでは、使い勝手が良いものを開発することが重要である。
試作品が出来てから使いにくいと分かってやり直すよりも、開発の最初の段階からユーザビリティ(使いやすさ)を考えて開発し、途中でもチェックできたほうが結果として速い開発につながるという考え方がある。
このため、札幌ITカロッツェリアでも、ユーザビリティソリューションを事業の柱の一つとしてきた。
この考え方は、組込系ソフトウェアだけでなく、たとえば、使いやすいHPといったように、組込系以外のソフトウェア開発にも応用可能である。
ITカロッツェリア事業が組込系というごく一部の企業のためのものではないということを知らしめるという意味もあって、ユーザビリティ・ソリューションを幅広く応用する動きも出ている。
当面は、北海道庁がHPのリニューアルの際に、ユーザビリティを考慮することを条件にしたため、札幌IT業界では、ユーザビリティ学習熱が高まっている。
また、来年春には、札幌市立大学が開校するが、そのデザイン学部では、感性工学を柱にしており、使いやすいだけでなく、使うとわくわくするといったユーザエクスペリエンスを学んだり、産学連携でやりたいと考えているようだ。
札幌市は、これまでもIT産業育成をしてきたが、最近では、コンテンツ系を重視し、育成に力を入れている。ユーザビリティやユーザエクスペリエンスは、組込系に加えて、HP製作やゲームなどのコンテンツ系への広がりを見せている。
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