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January 01, 2006

設計科学 その11

○いわゆる「経済法則」なるものは、ホモ・エコノミクス(理想的な経済人)に仮託された「経済合理的プログラム」や「その合成波及効果」、とりわけその「数学的構造」を「法則」と誤認したものにすぎない。

人間層の一切の「合理的プログラム」は、一切の「慣習的プログラム」と同様、シンボル性プログラムであることに変わりはない。

○「ゲーム理論」や「合理的選択理論」は、「法則科学」ではなくて「プログラム科学」に属するものだ。

○法学なかでもその中核をなす法解釈学は、旧科学論の汎法則主義のもとで「科学」であることを断念ないし拒否し、自らを「技術学」と位置づけてきた。だが、いまや社会科学を代表するプログラム科学だということになる。

○人間層の問題解決に資する法律(法的プログラム)は、物理層の問題解決に資する生物工学的プログラムとまったく同様「技術」であるが、その技術の内容は、すべて何らかの「シンボル性・シグナル性のプログラム」である。

○要するに、物理層の法則は、「変容不能かつ違背不能の秩序原理」、生物層のシグナル性プログラムは「変容可能かつ違背不能の秩序原理」、そして人間層のシンボル性プログラムは、「変容可能かつ違背可能の秩序原理」であり、自然の秩序原理の進化は、秩序原理のこの意味での自由度の増大をもたらしたのである。

○自由への人間的希求の背景には、この「秩序原理の自由度の増大」という進化史的趨勢が控えている(もっともこの主張は、科学的命題ではなくて、思想的命題である)。「汎法則主義」のもとで困難であった「意思の自由」や「主体性」や「実存的人間」の「旧科学論」的位置づけは、すべて擬似問題として棄却され、「シンボル性プログラムの選択様式の在り方」という認識課題(記述的課題)および設計課題(規範的課題)として新たな局面を迎えることになる。

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