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January 03, 2006

産学連携学事始め4

○高付加価値経済への転換を図るうえで、「事業戦略ー研究開発戦略ー知財戦略」の連携を強める「三位一体の知財経営」が企業に推奨されるなかで、学と知財は避けて通ることのできないパートナーとしてお互いを見ることとなった。

○これはわが国の大学の100年を超える歴史上初の出来事といってよい。日本の大学は、伝統的に知財に無関心であった。大学の研究者は論文作成を最大の目的としている。研究費の獲得もプロモーションも論文数がモノを言う世界なのである。

・・国のプロジェクトで産学連携をやっている現場からみると、すでに産学連携している研究者では、論文よりも知財という考え方はだいぶ定着しているように思える。これは、特許をとる手間やコストを私が係わっている国の事業でまかなう仕組みになっているからということもあるのだろう。ただ、そのため、安易に特許を出し、その維持にお金がかかるので、あっさり取り下げる(取り下げるにも金がかかる?)ようなケースもある。

・・今でも、論文数が評価基準なのだろうか、競争的資金導入の金額とか、特許数なども評価されるようになっているのではないのか(要チェック)。

○産が「多額の税金を使った研究結果をすべて論文で公表し、公知の事実にしてしまえば喜ぶのは外国企業ばかりだ。税金をなんと思っているのか」と言えば、学は「税金を使えばこそいち早く論文化して成果を還元するのだ」と考える。特に世界をあいてにしているトップ研究者は、日本と外国の経済問題などほとんど関心がない。

○知財というものが何であるか明確にして、産と学とが連携できる戦略を持たなくてはならない。2000年当時、知財戦略の重要性を見ていたのは、現・知財戦略本部事務局長の荒井寿光氏など極めて少数の人であった。わが国において、知財政策が形を現してきたのは、01年に経済産業省と特許庁による「産業競争力と知的財産を考える研究会」発足からといえる。02年、総理主導の「知的財産戦略会議」が発足し、同年7月「知的財産戦略大綱」ができ、11月「知財基本法」の成立、03年7月「知財推進計画」の決定などが進展した。04年4月、国立大学の法人化を契機に、大学の知財が原則として機関帰属となった。

○機関帰属は、産と学とが知財戦略を共有するうえで有効な手段である。しかし、学の現場で大きな混乱を招いていることも事実である。山形大学知財本部の足立和成氏は、次のように問題点とその対策を述べる。

○まず、機関帰属の問題点として、大学における職務発明の基準を定めることの難しさを指摘し、教員は学生の教育の傍ら自らの学問的好奇心によって自発的に研究活動を行っているのであり、ここから生み出された知財を一律に職務上創出されたものとするのは無理があると結論する。このような点に対し、山形大学では、①機関帰属にかかわらない柔軟な対応、②機関帰属の場合の発明者への補償、③大学・教職員個人の通常実施権の確保といった対策を行っている。

・・北大ではどうなっているんだろう。機関にのみ帰属だと、研究者が自由に使えないのだろうか。先生で東大に移った方がいるが、その場合、特許はどうなっているんだろう。個人で特許を取ったり、維持するのは手間とお金がかかるのだが、これはどうするのだろう。大学の知財本部がやってくれるのだろうか(個人の場合も)。これらも要チェック

○室蘭工業大学の飯島徹氏ら国立大学法人・地域共同センター教員有志による研究会は、「特許として知に付加価値を進めるプロパテントの基本意識と、大学の現在持ち続けている知的生産プロセスが正反対である」点を指摘し、大学の知の生産・継承システムにおいて、出口論に偏りがちな現状から入り口論である「(各種学会論文の)著作権」の付加価値化が必要であるとの提言がなされている。

・・出口が論文や特許だとして、入り口論が著作権の付加価値とは、どういうことだろう。

○知財戦略が整備されたとはいえ、その円滑な運用な緒に付いたばかりである。産学連携を支えるために「知財活用論」を活発に戦わせる必要がある。

・・知財から逃げていたけれど、もう少し現状を勉強しておく必要がありそうだ。

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Posted by: http://mattinglyfurniture.com | January 03, 2015 at 01:34 PM

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