産学連携事始め10
○産学連携が10年経ち、貴重な経験を次世代に引き継ぐ必要がある。体系を持った教育が必要だ。産学連携教育といえば、MBA、MOTが真っ先に浮かぶ。ベンチャー起業となると、こうした教育は不可欠である。特に、理系の大学院生へのMOT教育は重要である。もう一つ、インターンシップも学生に企業の実態を体験させ、産と学の双方が刺激しあいながらお互いを理解するうえで有効な手段である。
○しかし、MBA、MOT、インターンシップは、産学連携研究および事業を実践する人材育成法であり、産学連携のいわば出口に近い位置にある。産学連携の企画・立案に携わる人、そして最も困難な「産学の融合による新たなアイデア創出」にかかわるコーディネーターの教育・人材育成には、体系だった方法は確立されていない。先輩の成功話を聞くくらいである。国立大学の法人化以後、産学連携に関係する若手教員も増え、産学連携のテキストに対する要望が高まっている。
○もし、大学や高専に「産学連携学科」を作るとしたら、どんな科目が必要か。一つの試みを表にまとめてみた。複合科学であり、実際の産学連携活動にはさまざまな「相」がある。しかし、それらの諸相に共通して求められる基礎部分があり、その上に産学連携の実践が載っていると考えられる。病理学や生理学などの基礎医学を土台として外科や眼科などの臨床医学が発展することに例えられるのではないか。
○産学連携学は、突き詰めると「連携学」になるとも考えられる。湯本長伯氏は「創造は異種融合から生まれる。産学連携の神髄はここにある」と連携融合による社会のブレークスルーを強調している。単に経済を活性化するだけでなく、文化発展にも寄与する可能性を秘めている。
○産学連携学科に必要な科目
1.産学連携社会学
2.比較産学連携学
3.企業イノベーション学
4.知的財産活用学
5.産学連携システム学
6.知的生産プロセス学
7.産学連携政策学
8.産学連携教育学
・・以上で連載は終わる。上記の8つは、連載の最初に書かれていた内容である。産学連携が文化発展にも寄与する可能性を秘めている・・というところがちょっとまだよく分からないが、産学連携学についての荒磯先生の事始めは、良くできていると思う。
・・先生には、先生の第一案であるこれを正月休みの間に批判するなりして、次の段階にいけるようにしますと言ってしまったが、ここまでのところ、全部納得する。問題は、その具体化である。HOPEは一つの結実だが、自分の担当のIT産業について、より具体的な検討を行い、かつそこから荒磯先生の第一案を膨らませなければならない。
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Comments
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