国債の消化
国債がそれほど増えないできた平成3年度末には、170兆円であったが、平成16年度末には、643兆円となっている。
国債の引き受け手を見ると、平成3年度末には、政府が69兆円引き受けていた(41%)ものが、平成16年度には、270兆円(42%)を引き受けている。
その内訳は、郵便貯金が110兆円、簡保が55兆円。このほか、日銀が92兆円、銀行が204兆円。→個人と企業のお金が郵貯や簡保、銀行を通じて、国債に回った。
アメリカやイギリス、ドイツでは、政府や中央銀行の比率よりも、海外の比率が多くなっている。日本の海外の所有の比率は4%に過ぎず、海外からは市場性のない国債とみられている。
→郵政民営化のひとつの意図は、国債に回っていた資金を農林中金のように外国証券など利回りの良いところみ回すことが考えられているはず。一度に国債を売ると時価が下がるので、徐々に売るのだと思われるが、新たな引き受けはしなくなるだろう。
国債は、海外に持ってもらわなければ消化できなくなる。国債市場の金利上昇が表面化する可能性が高い。
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