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February 14, 2007

都市とカミサマ(その8)

・ムラに入るのは村八分を避けるため。協働によるメリットだけではない。ムラに所属するのは、仲間はずれになったらどうしようという社会的脅迫観念による。

・西洋でもムラがあったが、囲い込み運動(資本主義)がムラを壊した。ムラを失い、神を失った(ルネサンス)西洋では、各地の領主が争乱を繰り返し、その状況を救うべくトーマス・ホイップがリバイアサン(旧約聖書の怪物)になぞらえた暴力国家を馴致すべく提起した契約国家、主権国家によって西洋は安定した。

・日本では、契約国家は現れず、ムラが大ムラになりというのを幾重にもくりかえしてつくられた全体社会。

・・農村社会が中心の時代は、ムラ八分になると実際の生活に困るので、ムラの意味があり、その後会社中心の時代には、会社がムラになった(それぞれの部や課のことも)。戦争中は、町内会もムラだった。ところが、今日では、会社は擬似ムラでなくなりつつある。町内もそうだ。人々はさまよっている。家族さえもバラバラになりつつある。人材派遣とコンビニが悪いのかもしれない(サービス業)・・つまり、ムラ八分で困ることがなくなっている。

親も国も、生まれたら付いてきたような感じであり、選んだわけではない。契約したわけではない。地方公共団体に格差が生じ、人々が住む市町村を選ぶようになると、これは契約かもしれないがそれもタダ乗り風であって、契約と履行という感じではない。所与のものとどう係わったら良いのかが分からなくなっている。コンビニがあれば親は要らない、国は、何の役に立つのかが明確ではない→拉致されてそのまま(生命を守ってくれるわけでもない)。一方、逃げ帰ったブラジル人は裁けない・国を始めて認識する。

大ムラである国家や市町村は、何をすべきか。人々は、大ムラとどう付き合ったらよいのか。小ムラを内包した国家や市町村は、いかにして方向性・舵取りをするのが良いのか。

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Comments

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Posted by: Www.Oxenmotion.com | November 06, 2014 11:55 AM

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