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May 06, 2007

国を守る

まず、憲法記念日もあったので、憲法9条、国を守る、軍隊を持つということについて考えてみたい。

江戸時代まで、一応武家社会であったのだから、武士は、いくら太平の世が続き、本当は、すっかり怠け者になっていたとしても、武士の魂のようなものはパラダイムとして持っていたはず。

それは、お家のためには、体をはって戦うということ。定かではないが、このお家というのは、殿様のことと言うよりも、藩の武士・家族、及び城下を含めて、藩内の人々の生活を守るということがあったのだろうと思われる。何かことあるときには、体をはって戦うという役目を代々仕事にしているのが武士で、そのために、藩の民は税金を支払った。

明治維新の時には、異国に対し、国を守るということが武士や若者の間にあったのだろうと思われる。

明治(1868年)になって政府は、富国強兵を進めるために、1872年に陸軍省、海軍省、近衛兵が置かれ、学校制度が導入(太陽暦も)され、73年に徴兵制、地租改正(土地の3%→収穫高に関係なく政府に税金が入る)を実施した。日本男児は20歳になると徴兵検査を受ける義務があった。

明治になってから、軍隊は、列強に伍して戦い、国を守ると同時に、列強に負けないよう、侵略戦争を実施していった。この時代、日本が侵略戦争をしないで、軍隊を持つが、じっとしていたら、どうだったのだろう。

近世史はほとんど勉強していないのだが、列強が世界中でしのぎを削るとともに、日本は、幕末に締結したさまざまな不平等条約の改正をしなければならないなどあり、応分の軍事力を持ち、それなりの対応をしなければ独立・自立は難しかった面もあるのだろう。

当時は、王政復古となり、新しい国づくりを進めていた時期でもあり、列強に負けずに自立・独立を守るために、血気盛んな若者はその心意気に同調したかもしれないし、女性たちも、異人にやられるよりはと富国強兵や徴兵制を受け入れていたのだろう。

しかし、与謝野晶子(1878~1942)が弟を思って作った「君死にたもうことなかれ」は、明治37年(1904)、『明星』9月号に発表された。副題に「旅順口包囲軍の中に在る弟を歎きて」とあり、日露戦争のまっただなかであった。

これに庶民は同調したとあるから、やはり庶民感情としては、お国のために自分のわが子が死んで行くのは嫌だったのだろう。

国体を維持するためのやむをえないという戦争のレベルと日清戦争に勝ち、自信を付けた明治政府が一歩前に出て侵略戦争を進めることに対しては、国民の多くは眉をひそめていたのだろう。

「お国のため」というのが真に国民(国体)のためであるのか、国と国との面子争いであるのか、あるいは、派閥の面子や軍人の面子であるのかという問題がある。

晶子の歌は、親は「人を殺せとか、人を殺して死ねとかを教えていない」母や新妻が悲しむといった庶民の心を歌っているだけでなく、(弟は堺の商家を継いでおり)「商家の掟には、旅順を滅ぼすことも滅ぼさないこともない」と商家の掟を取り出している。また、「天皇は、自ら表に出て戦っていない、天皇の心が深ければ獣のように人の血を流したり死ぬのが誉であると言うわけがない」とも言っている。

1.「お国のため」というが本当に庶民や当時の国の主権である天皇のためなのか。そうではなく、たかが新しくできた政府の思惑(そのなかの力関係での)でしかないのではないかと問うている。国民の多くは、もちろん身内が危ない戦いに出向いて悲しいということもあるが、そうした命令をしている人たちへの疑心があったのではないか。

2.明治37年は、明治になってから30年以上たち、義務教育のなかで国を守ることなどを教え込むことが行われ、徴兵制度が出来てからも30年経つのだが、また当時は、武士の掟とは異なる商家の掟というのを意識していたということである。

この歌は、単に庶民の悲哀を歌った歌かと思っていたのだが、ネット検索してみると「商家の掟のことが書かれており」そう思ってよく見ると、二番やその他にちりばめられた「家を守る」「暖簾」という言葉から、商家の掟を強く言っていることを意識できた。

この頃には、ようやく国の形が出来てきたのだけれど、形が出来てきたが故に、形が心を失いはじめた時期なのかもしれない。

ともかく、明治政府のパラダイムが庶民のパラダイム、商家のパラダイムと異なっていることを示している。江戸時代には、武士のパラダイムと商家のパラダイムが共存していた。

明治政府は、列強ひしめくなかで、開国し、新しい国づくりをするにあたって、学制をひいて義務教育をほどこし、近代国家にふさわしい国民を育てるべく一つのパラダイムを国民に植え付けようとしたわけだが、まだこの頃には、それぞれの家庭には別のパラダイムがあって、与謝野晶子が処罰されなかったのは、それが認められていたからではないかと思われる。

当時はまだ、国民は、出来立てほやほやの政府を客観的に見ながら批判する目を持っていたようだ。

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Comments

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