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June 25, 2007

地域政策を考える

また、横道に逸れるが、地域政策を考えるための問いを見つけたので、メモっておく。まだ答えは出ていない。

1.「ふるさと」を良くしたいと思うのは人情である。

しかし、生まれた土地、あるいはしばらく住んだ土地をふるさとと思うにあたって、経済的主体を考えると、農家、漁家、商店主、工場主ということになる。最近では、商店主も、住んでいるところと店は別の場所ということも増えているが。

サラリーマンは、住んでいても、通っている先は都心であって、彼らが働いても、事業税は都心に落ちる(所得税のみ)。

ところが、上記4つの事業者は、ふるさとでは、暮らしにくくなっている。グローバル化しかり、大資本によるショッピングセンターなどによって、地元での商売は閉ざすことになる。息子は、サラリーマンになり、都会や世界で活躍することになる。

地域政策を考えると、生産者として地域にいる事業者としては、自治体職員、病院、介護事業者、時には運輸事業者、学校。

アメリカでは、すでに始まっているように、セールスマンなどを個人事業者にして、本社と契約し、ネットを使って管理するようにする。在宅勤務ではなく、在宅事業者にする。セブンイレブンは、コンサル会社であって、FCのオーナーは、個人事業者である・・というように、セントラルと分散化が上手く機能するようにしては、どうか。

2.田無の青梅街道沿いが歯抜けに。

いよいよマスダが閉店するようだ。青梅街道の宿場町として栄えたエリアは、西武鉄道の駅周辺の商業集積や役場の移転によって、すっかり客が回っていかなくなった。

子供の頃には、まだ馬車が越え桶などを引いて歩いていた青梅街道は、狭いので、歩道が狭いし、車が多いので、怖くて、なかなか渡れない。街道を挟んで向かい合わせの商店街が一体化できない。埃もすごいから、商店は、ガラス戸を閉めており、そのガラスも汚れているから、店が開いていると思えないほどだ。

数年の間に、歯抜けになっているので、全部歯が抜けるのも時間の問題だ。もう、跡継ぎもいないし、もともと地の人なので、資産はあるだろうから、きっとマンションにでもなるのだろう。現在の経営者達が立ち上がる気配はない。市は、この街道筋をどうしようと考えているのだろうか。

3.朝のNHKニュース番組でローカル鉄道の廃止を取り上げている。

JRが撤退したものの、弱者のためにと地方自治体がお金を出すなどして存続させてきたローカル鉄道が、財政悪化などもあり、高齢化・過疎化もあり、廃止が増えているという。バスに変更しているが、これも便数が少ないし、赤字らしい。鉄道よりも、時間がかかるので、年寄りには堪える。

一方で、乗客を増やそうと、スクールバスを廃止して、鉄道に切り替えてもらおうとの計画を出した町では、親が危険であるとして(家まで子供が歩く)反対された。もちろん、その背景には、自家用車の普及もある。問題は、交通弱者についてだ。

この問題は、どう考えたらよいのだろうか。

あと、20年もすれば、現在住んでいる高齢者は、亡くなるか、施設に入れられるので、過疎地におけるこの問題はなくなるであろうから、放っておくのも一つの回答だ。

ダム湖に集落が沈没したように、そろそろ集落の統合を考えなければならないのかもしれない。ふるさとがなくなる、あるいは、森林などの管理(水にもつながる)をどうするといった問題は残る。

人口が減少し、江戸時代に向かって行くなかで、ムリをして集落を残す必要は無いのかもしれない。昔から、遺跡があるように、集落はなくなってきたのだから。

どこかの町では、鉄道線路と道路を両方使えるバスを開発して、運行しはじめた。鉄道の場合、線路の維持管理など、車を運行する以外の保全作業に大きな費用と労力がかかる。

民営化による効率化を進めてくることが是であったが、それがある程度適った後には、ふたたび国営(税金で賄う)ことも必要とすべきなのだろうか。

NPOやボランティアでやれるところやるにしても。

今日のNHKでは、ローカル鉄道・バス廃止後の対応で成功している事例を二つあげていた。

1.米原市の「まいちゃん号」

これは、路線バスに変わるものとして、予約制でタクシーを利用するもの。

住民と協議をし、買い物と病院に行く平日の交通弱者対応としている。停留所なども住民の希望で設定し、路線と運行時間はおよそ決めてあるが、予約(30分前)がなければ運行しない。タクシーに相乗りで、人数が多い場合には、2台出す。市が補助金を出している。

放送では、別のエリアは、最初のところが300円なのだが、別のエリアに導入する場合駅から遠いので600円にせざるをえない、それを住民と協議しているところが出ていた。

米原駅や彦根ホテル(地域の拠点)までまいちゃん号を走らせ、そこから路線バスや鉄道がある場合、あるいはタクシーを利用してもらう共存共栄を図る方式。

2.四日市のNPOによるバス運営(生活バスよっかいち)

路線バスが廃止されるのを受けて、市民の討議のなかからNPO法人が誕生、買い物、病院という平日日常のニーズをかなえるために、病院、郵便局、スーパー、福祉施設が運営するパン工房などを結んで運行している。これにより、従来の4倍の利用客となったとのこと。

100円で利用できる。市のほか、病院やスーパーなどから協賛金を得ている。スーパーや病院などは、このバスの運行によって顧客が来て買い物をしてくれるので協賛の意味がある。このバスの協賛方式を考えたのは、スーパーが無料の送迎バスを運行しているのに気付いた人が、それならと発案したことにあるらしい。

なるほど、知恵を出せば、いろいろやりようがあるものだ。

この2ケースの場合、それでも、ある程度人口が集積しているように思える(要チェック)。山ひだに別々に散在する集落がある本当の過疎地とは、別けて考える必要があるのだろうが。

今日のNHKでは、富山市におけるLRT(ライトレール)と地域の公共交通ビジョンについて触れており、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」が出来たとのことであった。

富山ライトレールは、JR線が廃止になるのに対し導入されたもので、単に廃止か存続かではなく、地域の公共交通のあり方を検討して導入されたとのこと。富山市では、車無しでは生活できないが、公共交通機関を充実することで、暮らしやすい町にすることを目指すことにした。

この市内の公共交通機関充実計画については、森富山市長がリーダーシップを発揮しているらしい。この案自体を最初に提案したのは、萩浦地区自治振興会長も務める亀谷義光氏とのことで、彼の講演を聞いて、市長がその気になり、早速知事に話をつけ、推進したのだという。2003年春構想を出し、2006年春からスタート。

JRの線路を使うが、高齢者が利用しやすいように、最寄の駅までの距離を狭めるために駅数を増やし、乗り降りの際の段差をなくした。また、アンケートを取ってみると、これまでのJRでは、本数が少ないというのが不満とのことで、便数を増やした。

この結果、JR時代よりも、利用客が3倍となって初年度から黒字、なかでも高齢者は5倍となったとのこと。番組では、75歳の男性が、使い易いので、運転免許を返納したのことであった。

将来的には、市内の路面電車を環状化してつなげ、ライトレールを走らせ、さらに線を延ばして、郊外にある二本の私鉄と連結する予定とのこと。

あるホームページでは、欧米のようなコンパクトシティ化への試みであると評価している。これによると、富山市の場合、郊外にイオンなど巨大な商業施設が出来ているわけではないが、中心市街地が衰退しているらしい。市が計画している中心市街地の環状線化などが、できる前に、中心市街地はもっと衰退してしまうのかもしれない。足ができ、中心地がもくろみ通りに活性化するかどうか、これは要観察だ。

なお、富山ライトレールでは、ICカードを使っており、「信用」乗車となっている。

、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」については、知らなかったのだが、平成19年2月に閣議決定予定となっている。

地域が計画を策定して、LRTなどを導入するなどしたおりに支援してくれるらしい。富山市の計画が平成15年なので、こうしたことを参考に国の施策が出来たのだろう。施策が出来たことは、地域にとって有難いであろうが、地域の発想でやらずに、また右に倣えでやらなければ損というようにぶったくりしないように願いたいものだ。

なお、コミュニティバスや乗合タクシー等の普及促進やNPO法人等による自家用自動車の有償運送については、昨年10月に施行された改正道路運送法により措置されていますとのことである。

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