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September 07, 2007

クリエイティブ・シティ第2章

第二章:上村圭介「新しいニュージーランドブランドを目指すニュージーランドの創造的産業」

・面積:日本の4分の3.人口約400万人。80%が都市部に居住。オークランド38万人、クライストチャーチ32万人、首都ウェリントン17万人。オークランド地区120万人、カンタベリー地方49万人、ウェリントン地方44万人。先住民系(マリオ人)人口13.8%。

・オーストラリアの人口1940万人、先住民系人口45万人、2.3%。(2001年)

・NJ:GDPに占める一次産業6-7%、二次産業20%、三次産業70%(2005年)。輸出は一次が主要。外貨獲得では観光産業。

・シンクタンク調査:2001年にGDPに占める創造的産業の比率は3.1%。電気通信・情報通信産業3.2%、行政・国防3.3%、金融3.5%、教育3.9%。「Growing an Innovative New Zealand」(首相名による公表)。NZTE(特定の産業分野の重点的な振興を行うセウター開発を責務のひとつとしている)が対象としているのは:バイオ技術・農業技術、創造的産業、情報通信技術、食物飲料、木材・建築・内装、特殊加工、教育、専門サービス、マオリ企業、観光→重点:バイオ、情報、創造→重点は①他産業へ波及する、②NJが競争優位をもたらす、③NJブランド創出もの。

・NJでは、創造的産業は、社会の革新と成長のための枠組み(GIF)のなかに位置づけられている。デザイン、情報通信技術、バイオ技術、映像制作(スクリーンプロダクション)の4つの分野。

・NJの創造的産業の特徴:

①輸出志向(グローバル市場での活躍を通じて、世界市場でのNJの地位を向上させる)課題:全体的に国際競争力がたかくないし、成熟した輸出産業もない、国内市場が小さい。大規模な市場から距離的に離れている(半径2200キロのなかに他国がない)。

②人材の育成と維持:課題:知的労働力の人口流出:OECD加盟国のなかで、アイルランド(人口の23.5%が国外に居住)に次いで在外同邦人の割合が高い(16%:うち4割が高いスキルを持つ人材)。→人材を呼び込むこと、引き止めることを政策目標にしている。

③イギリスの植民地として出発→投資の供給源として、輸出先としてイギリス依存が高かった。

・NJが創造的産業を強化するうえで鍵はICTだが、トップ企業のシェアが高く、価格など硬直化している。羊毛など既存産業の高付加価値化。

・創造的産業にとってのNJの魅力:ウェリントンの映画産業:ウェタ(特殊メイクや特撮などの制作を手がけるウェタワークショップとデジタル編集を手がけるウェタデジタル)を中心とした映画・映像制作企業群。1987年に2人が創設した視覚効果スタジオ→94年に規模拡大し、社名をウェタに。ウェタデジタルは世界で3番目の規模。スタジオ群のために2000万NJドルが投じられた。ロードオブザリングの撮影の折には、165人もの専門家が働き、うち、4割がNJ人で残りは海外から。経済効果と知名度アップに。

フロリダによる紹介と市の情報担当者であったネイラーの二人のリチャード:情報通信網整備を市役所内だけでなく市全体のシティリンクへ。

●まとめ

NJでは、国内に市場も資本も生産力もない。握手の前に手を伸ばす必要がある地域。グローバル化のなかの(競争ではなく)コラボレーションであるという。著者は一点突破主義の危うさも指摘。

NJに映画産業が部分的に発達していること以外は、特に得られるものはなかった。

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