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March 23, 2009

介護施設の炎上

群馬県の介護施設が炎上し、いろいろなことが明らかになってきた。

1.届け出ていない有料老人ホームだった。

2.身寄りのない生活保護受給者が対象だった。

3.墨田区に住民票がある人がかなりの程度入居していた(墨田区の生活保護を受けていたのだからたぶん)。

実際、介護保険で入居できる特別養護老人ホーム等は少なく、長く待たなければならないし、身寄りのない人が多いらしいので、墨田区としては、どうしてもどこかに入居させざるをえなかったのだろう。

この事業者が本当に身寄りのない高齢者を面倒みたいと思っていた志のある事業者なのか、生活保護費などを狙った悪徳事業者なのか分からないが、ニーズがあるのに優良なサービスが提供されていない分野で、ある意味、「有難い事業」だったに違いない。

厚生労働省もこういう施設があり、東京など他県からの入居者を受け入れていることは把握していたらしいので(テレビ朝日)、見てみぬ振りをせざるをえなかったのだろう。

現在、老人保健施設(リハビリのため3ヶ月入居できる)でも、実態は在宅と行ったり来たり、あるいは転居しながら長く入居している人は多い(厚生労働省の調査で230日)。要は、特養が空くのを待っているのだ。

2012年には、医療保険制度の改革で、療養病床の再編が行われる。これは、医療必要度の低い人が入院を続ける「社会的入院」の解消のため、38万床ある療養病床について、2012年度までに介護保険適用の13万床を全廃、医療保険適用の25万床を15万床に削減するというもの。削減対象の療養病床は、老人保健施設や有料老人ホームなどに転換するとされている。

実際の姥捨て山状態の人は何人くらいいるのだろうか。

社会的入院を解消させる、福祉を施設型から在宅型に変える・・この方向は間違っていないと思うが、現状では、在宅を支援するサービスが不十分である(人手不足)。そうかといって、現在の1割負担でも、サービスを多く利用すれば家計的にやりきれない。

消費税を上げるでもよいし、公共投資から福祉へ財政支出をもっと移すでもよいし、完全雇用を実現して家計余力を増やすでもよいし、あるいは、地域の扶助を高めるでも良いけれど、経営資源の再編集(イノベーション)が不可欠である。

佐賀県は、県立の老人福祉施設を民営化したり、宅老所・ぬくもいホーム事業を推進したりしている。この動きは興味深いが、火災などの問題については要検討かもしれない。

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