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March 31, 2009

このゆびとーまれ

地域福祉を住民自治のきっかけとして考えるにあたって、富山の地域共生について見ておこう。

その先駆的事例が前の前の記事で紹介したように、このゆびとーまれのようなので、HPより、ここの歴史をコピペする。

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「このゆびとーまれ」は富山赤十字病院を退職した3人の看護婦により、平成5年に開所しました。
その中の一人、惣万は「病院で看護婦として働いていることの限界を感じた。」と当時を振り返っています。病院でいくらお年寄りの命を助けても、最後の場面で「家に帰りたい」「畳の上で死にたい」とお年寄りが泣いている場面をたくさん見て、そういったお年寄りたちを助けるために「このゆびとーまれ」を設立することにしました。

また、惣万は以前訪れた老人ホームで、まるで生きる気力を無くしているかのようにお年寄りたちが全く話もせずに一日を過ごしている姿を見て、どこか違和感を感じました。
惣万は「子供といっしょに笑ったり、怒ったり、歌をうたったりすることはどんなリハビリよりもよい。子供がいればリハビリなんてする必要がない。」と言っています。

「このゆびとーまれ」のように、「赤ちゃんからお年寄りまで、障害があってもなくても一緒にケアする活動方式」と、「行政の柔軟な補助金の出し方」を併せて「富山型」と呼びます
この、本当の意味でのノーマライゼーションである「富山型」は福祉関係者の共感を呼び、富山はもちろん、滋賀、長野、愛知、徳島、熊本、佐賀へと全国へ広まりつつあります。

<12年のあゆみ>

平成5年7月2日
  民営デイケアハウス「このゆびとーまれ」開所(富山県内では初めての民間デイサービスの開所となる)
平成5年10月
  「'93とやまTOYP大賞」を受賞(魅力ある富山(まち)づくり部門)
平成6年
  第1回NHKふるさと富山大賞を受賞
平成8年7月
  「在宅障害者(児)デイケア事業」の委託を受ける
  (障害児をもつ親たちが「このゆびとーまれ」が指定業者になるようにと署名運動をし、1週間で100人の署名を集める)
平成9年4月
  富山民間デイサービス育成事業から補助金の交付を受ける(対称はお年よりだけで、5人程度の利用者なら年間180万円の補助金)
平成10年4月
  富山市民間デイサービス育成事業の対象が緩和され、補助金の交付を受ける(お年よりと障害者(児)を合せて10人程度の利用者であり、360万円の補助金)
  ※「このゆびとーまれ」の活動に合わせ、県(市)がお年よりと障害者(児)の壁を取り払った柔軟な補助金の出し方が、後に「富山方式」といわれる
平成10年7月
  文集「おかげさまで満5歳になりました」を出版
平成10年10月
  「富山県民間デイサービス連絡協議会」が発足(会長/惣万佳代子)
平成11年5月
  「特定非営利活動法人このゆびとーまれ」の認証を受ける(富山県第1号のNPO法人となる)
平成11年10月
  グロッカルゴールデン基金を受賞
平成12年4月
  介護保険の指定業者に指定される(通所介護・居宅介護支援事業者)
平成12年7月
  生きがい対応型デイサービス事業を富山市から委託される(「このゆびとーまれ」の隣の家で開始)
平成13年10月
  「タウンミーティングinとやま」で「共生型」を提案する
平成13年12月
  中日社会功労賞を受賞
平成14年7月
  内閣府国民生活局「未来生活懇談会」のプレゼンテーターとして「共生型」を提案する
平成14年11月
  「笑顔の大家族 このゆびとーまれ~「富山型」デイサービスの日々」(惣万佳代子著・水書坊発行)を出版
平成14年12月
  「日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2003」で総合2位を受賞
平成15年9月
  「第1回地域共生ホーム全国セミナーinとやま~富山型デイサービスの10年とこれから~」を開催
平成15年9月
  10周年記念写真集「ともに」を出版
平成15年10月
   ボランティア活動推進富山県民会議会長賞受賞
平成16年5月
   富山市茶屋町にデイサービスとショートステイとグループホームの3つの機能を持つ「このゆびとーまれ茶屋」をオープン
平成16年10月
   毎日新聞「毎日介護賞」を受賞
平成17年4月
  富山市富岡町にデイサービス「このゆびとーまれ向い」をオープン
平成17年9月
   「内閣府総理大臣賞」を受賞
平成19年8月
   宅老所・グループホーム全国ネットワーク代表・世話人(惣万)

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上記赤字のところが、「富山型」のようです。

富山県のHPによると、平成15年11月に「富山型デイサービス推進特区」に認定され、介護保険指定のデイサービス事業所に障害者も通えるようになった。これが平成18年10月には、全国に展開されるようになった。平成18年には、小規模多機能型居宅介護事業が創設されたことにともない、7月には、「富山型福祉サービス推進特区」の認定を受け、障害者も、デイサービスに加え、宿泊サービスを利用できることになったとのこと。

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