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April 25, 2010

富士市産業支援センター「f-Biz」の小出さん

『SRI」には、小出さんがこれまでやってきたビジネス支援について、事例を交えて紹介されている。

小出さんは、地域産業起しに燃える人の会でも選ばれて、知ってはいたのだが、どのような仕事を具体的にしているのか知らなかったが、この記事を読むと良く分かった。

マーケティングや製品開発の手伝いだけでなく、何をしたらよいか分からないがやる気だけある人の話しを聞いてビジネス化の手伝いをするということまでやっているとは知らなかった。私もコンサルして欲しいくらいだ。

彼は、最初は、SOHOしずおかというインキュベーション施設におり、この施設の人を対象に支援をしていたが、施設以外の外部の人の相談にのり、施設に入居している専門家を紹介するなど、次第に地域全体を対象とするようになった。

コミュニティビジネスというのは、地域の課題に応えるために、ビジネスの手法を用いて解決する取り組みと役所などで定義されているが、そうではなく、「住民が活き活きと何かにチャレンジしてこそ地域が元気になる」と彼は捉えている。

だから、何かやりたいけど何をしたらよいか分からない人にもそのチャレンジを支援するわけだ。

小出さんのような人がもっと増えて欲しい。

3つの適正が必要とのこと。

①ビジネスセンスが高いこと

②高いコミュニケーション能力を持っていること

③情熱があること

私も小出さんのような仕事をしたいのだが、ビジネスセンスがないのでダメだろうか。身体に余裕ができたら、弟子になろうか。

地域イノベーション論を担当しているのに、実は、未だに、何が地域イノベーションなのか決めかねている。それでいて、昔からやられている地域活性化ではないのではないかと思っている。昔から良くやられているのは、イベントとか補助金を貰った事業で、その期間、当事者は、やったやったと高揚感を得られるが、それが終わると何事もなかったようになる。

そこで、社会企業家分野で使われている評価と比べて、システム変化をもたらそうとしていないとか、スケールアウトをして社会インパクトを大きくしようと思っていないとか、持続性を考えていないなどと言ってきた。しかし、なんか、違うものを比較しているような気もする。

小出さんが定義しているように、「住民が活き活きと何かにチャレンジしてこそ地域が元気になる」と捉えれば、住民が消極的で、受身的ではなく、前向きで、チャレンジすることで生きがいを感じるようにするというのは閉塞感のある日本の社会にシステム変化をもたらすことになる。これは地域イノベーションだ!

1.地域の課題解決にシステム変化をもたらす(貧困、格差、治安、景観など)・・・これは、社会企業家と同じスタンスで悪くはないがある意味後ろ向きだ

2.こうありたいという社会を実現するためにシステム変化をもたらす(緑のある暮らし、生き物を育てて豊かなこころになる、地域に対話や交流がある)・・・こうありたいのに今できないのは、確かに課題なので、1と同じだが、気持ち的に前向きだ

3.住民一人ひとりが活き活きと何かにチャレンジするのを可能にする・・・これは2のこうありたい社会の実現の一つである。緑のある暮らしとチャレンジする暮らしは同じディメンジョン。しかし、チャレンジする暮らしの実現は、全体としてみると2なのだが、個々の一人ひとりにとってみると、チャレンジの分野はいろいろである。

遊ぶ、仕事をする、ビジネスをはじめる、勉強する、資格を取る、人の役に立つ、人とコミュニケーションする・・・。平たく言うと一人ひとりの「夢」の実現。高度成長期には、皆で同じ夢を見れたが、今はそうではない。これが閉塞感を生んでいる。「憧れ」が見えなくなっている。あるいは見えても、その段取りが見えない。

おばあさんから子供まで、老若男女がそれぞれの状況で夢を持ち、それにチャレンジする社会を作り出す。村上龍が『13歳のハローワーク』を作成しているが、仕事を見せるのではなく、全年齢にとっての多彩なハロードリームの持ち方を示し、実行させられるようにすること。これが、地域イノベーションだろう・・・というより日本イノベーションだろう。

おばあさん(私だ)やおじいさんも夢をみられるようにする。もちろん学生も、子供も。

定年退職して遊ぶ、旅行する・・・消費者(受身)としての第二の人生も、もちろん悪くないが、ある種の「生産者」(能動的に取り組む)として夢を描けるようにする。農家の高齢者は、高齢になっても、畑で自家消費用であれ農作物を作ったり、わらじやカゴをつくったり、土木工事をしたりする。祭りを取り仕切る。一次産業で可能なことを都会人が新規にやってもよいが、都会的にも何かやれるようにする。

NTTコミュニケーションかなにかのCMでおばあさんが夢を語るのがあったが、これだ。

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