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April 25, 2010

まちなか緑化

東京電力の『CHIKAI』2009年夏号はまちなか緑化が特集である。この記事から、気になるものを備忘のために記しておく。

1.森の中を散歩すると、血液中の免疫グロブリンが増加し、免疫力が高まることはわかっていた。なぜ増加するのか分からなかったのだが、大橋力さんたちの研究で、森の音と深く係わっていることが明らかになってきた。森からは、20キロヘルツ以上の高周波が出ており、それが人間の生命の中枢部である脳幹に大きな影響を与えていることが解明されはじめてきた。森の音とは、葉ずれの音、虫の声、鳥の声、せせらぎの音など、生きとし生けるものの生命の音とのこと。

2.東邦レオ株式会社の木田幸男さんは、屋上緑化などを手がけている。ビルの屋上では重さの制限があるので、軽い土壌を開発したり、根の張る深さと軽量性を持つ発砲スチロールの盤を開発するなど、必要に迫られて技術が生まれてきたとのこと。

・屋上緑化が一般化したのは、東京都の自然保護条例が改正された2001年から。民間施設で1000㎡以上、公共施設で250㎡以上の敷地に建物を新・改築する場合、屋上面積の20%の緑化が義務付けられ、罰則規定もある。

3.東大の石川先生は、各務原市で斎場を緑化し「瞑想の森」にしたら、市民のコンサートなどにも使われるようになった。また、行政と市民による「公園リフレッシュ」活動をしている。身近な小規模公園を緑化するためのアイデアを市民から募って、優れたアイデアは市民自ら実行してもらう。20ヶ所ほどになっている。自分たちが手入れすると自分たちの庭のように感じて、活動の原動力になる。公園がきれいになると、周辺の住宅でも花を植えはじめ、町全体が綺麗になっていく。

4.板橋の小学校の菊本先生は、2003年から6年生の総合的な学習の時間を使って緑のカーテンを始めた。涼しさを目的に始めたが、食物を育てる楽しさや収穫を味わう楽しさに加え、夏クーラーを使わないので風邪もひかなくなる、ゴーヤを食べれば血糖値も下るなどいろいろ楽しい効果が生まれた。

・保護者など「思い」を持った地域の方々などの力を取り入れることにより、教員も子供たちも楽しみながら取り組むことができた。楽しそうだと真似したくなる。声高に叫んだわけでもなく、どんどん(他校にも)ひろがっていった。

・菊本先生は、NPO緑のカーテン応援団の理事もしている。

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<頭の体操>上記を社会企業家風にやるにはどうしたらよいか考えてみる。

1.ミッション:屋上緑化をどんどん広げる(CO2削減、ヒートアイランド化を防ぐ)

東京都の場合、新・改築で一定規模の場合は屋上緑化が義務付けられている。罰則もある。優遇制度もある。これは法律がレバレッジになって負のスパイラル(ヒートアイランド化)をシステム変化させた。

しかし、既存の建物や小規模の建物の屋上緑化は義務付けられていないので、これをどんどん緑化させる。東京都以外の条例のない地域にも緑化を進める(進んでいるようだ)。

木田さんの会社は、これをビジネスでやっている。ネットで「屋上緑化」をみると、さまざまな企業がさまざまな手法でビジネスとしてやっている。埼玉県では、協同組合を作って、信用力や対応力を高めている。

このように、ビジネスでやっている中で、社会企業家的にやるには、どんなことが考えられるのだろうか。

(1)具体的な設計、施工は、業者がやるので、専ら緑化を呼びかける(緑化の社会的メリット、所有者にとってのメリット)ことに力を入れる。施工のポイントや工法比較など第三者的評価もする。緑化後の活用アイデアなどを提供する(公園として、緑化巡り、音楽会などイベントのソフト)。

(2)活動資金は、関連業界の企業のCSRとして寄付を募る。埼玉の協同組合がやっているような情報を一元化したウェブを作ったり、まがい物などをチェックできるようにする。

(3)スケールアウトを狙い、主要都市で活動する。

(4)小規模建物向けに手作りでできるパッケージを開発し、それを指導・販売する。

(5)成果を測る尺度は、ある地域の屋上面積の○割など。グーグルアースを使ってのデモ。町ぐるみ競争など。

*屋上緑化が新しい価値を生み出すなどの何かプラスアルファの提案がないと、多くの人が緑化をしようという気になりにくい。

・花一杯運動のように、イベントで種の入った袋を配るのと同じように、(4)を上手くやる方法など開発すれば、イノベーションになる。

2.ミッション:緑のカーテンをどんどん広げる

菊本先生が係わっているNPO応援団が既にある。ウェブで緑のカーテンに取り組んでいる個人、学校、企業が紹介されている(ブログにリンク)。作り方や注意事項、維持方法、CO2削減などの効果も書かれている。

行政の小予算で学校が手作りで行う方法と行政が大予算で業者に委託する方法とがあるが、前者を推し進める。

これを社会企業家的にやるにはどうしたらよいのだろうか。

(1)緑のカーテンづくりをもっと積極的に推し進めるため、まず、全国の学校に向けて広報活動をする。

(2)緑のカーテンを進めるための段取りについてのパッケージを用意し、やりたい学校などに向けて研修を行う。あるいは、先生向け講習会。地域の人との交流をどのようにするかを指導する。

(3)教育や緑化に関心のある企業のCSRとして寄付を得る。

(4)行政が小予算を組んでくれていればよいが、そうでない場合、募金を募る(父兄や地元)。

(5)緑のカーテン学校巡りとか作物交換会とか、何か楽しくもっと広がるソフトを考える。

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