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May 03, 2010

岩手県二戸市門崎地区浄法寺町

前のブログで熊本大学の徳野先生の縮小論的地域社会の構築をという論文を紹介した。今日、それにぴったりの岩手県二戸市の事例をテレビで紹介していた。

浄法寺町では、過疎化が進み、村を出た子供たちが盆や正月にも帰ってこなくなった。過疎化への危機感もあり、どうして帰ってきてくれないのだろうと皆で集まって相談しはじめた。その結果、まず、トイレが汲み取りなのがいけないのではないかということに思い至った。

孫は怖がる、嫁は便秘になる、遠くの水洗トイレまで行って用を足す、そのうち、来なくなったことが分かった。トイレが理由であるということが分かるまでに1年かかったという。

そこで役所に下水道の整備を依頼するが、限られた予算のなかで、直ぐに応じてはくれない。そこで、19戸全部が加盟している浄門の里づくり協議会で相談し、自分たちで下水道工事をすることにした。最初から10年かけて、2007年6月に全戸の水洗が完了した。

重機のレンタルや水道管の購入などに2000万円かかった。月5000円を各戸で積み立て、半分は市の補助金で賄った。兼業農家なので、土木工事などをやることができた。居ないのは、屋根やと左官屋とのこと。

もともと、用水路が雪に埋もれ、春になって水田に水を流すために、泥や葉っぱを掃除するのも皆で行う。

10年間の間に、水洗トイレだけでなく、水車小屋、バス待合所、温泉、炭焼き小屋、児童公園なども作った。子供たちが帰ってきてくれても、盆は農繁期で遊んでやれない、冬は雪で遊べない、これを解消するために作った。

こうした努力が実を結んで、子供たちが帰省するようになり、Uターンする家族も増えた。今では、近隣の子供たちなども田植え体験や炭焼き体験など交流するようになった。

各世代(ゼロ歳から子供、若者、高齢者)が揃い、子供も生まれている。

年間では、夏は、蛍狩り(蛍が生息するように側溝のコンクリートを壊してつくった)、あじさい、満天星、夏祭り、秋は収穫祭、冬は、炭焼き、お蕎麦、正月、春は田植え、釣、これに通年で温泉とバーベキューなどのイベントが行われている。

一緒に話し合いを繰り返し、具体的なものを実現し、それが若者が戻ってくれるという成果につながったので、町の人たちは達成感溢れている。楽しそうなので、若い人も楽しくなる。協議会の人たちは、反省会(飲んで食べて)が楽しくてしょうがない。そういうなかでまた次のアイデアも出てくる。

これは、徳野先生が言うところの、20戸くらい、兼業農家が残っている、関係ない人と交流するのではなく、まずは、自分たちの身内を呼び戻す工夫というのにぴったりだ。まだ、元気な人が残っているうちに、こうした取り組みをすることが必要なのだろう。

岩手県による紹介は、ここ

岩手県では元気なコミュニティ100を紹介している。他は、どんな感じなのだろう。

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