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September 02, 2010

三重県名張市の地域自治活動

市民自らが地域のビジョン→計画をつくる動きは、増えているようだが、私が知っていたのは、三鷹市、岩手県藤沢町くらいで、その後、このブログにも紹介したが、長野県阿智村、広島県高宮町(合併後は不明)、滋賀県甲良町を知った。

ローカル・ガバナンス研究所の木原さんを検索しているなかに、三重県名張市のことが出ており、ネットで調べてみたら、ここも面白い動きをしているようだ。

もともとは、国津地域で子供が減少し、小学校の存続が危ぶまれるなかで、市民が自発的にまちづくり協議会を結成し、ビジョンづくりをしたことから始まるようだ(平成7年~)。

その後、赤目地区滝の原地区長瀬地区錦生地区でもビジョンが作られ、市に提出されたが、当時、それに対応できる仕組みがなかった。

2002年に新たに市長になった人(亀井氏)が、市政一新プログラムを策定、地区公民館等を単位とする15の地域(自治会よりも広いおおむね小学校区)で各地域づくり組織(委員会)を結成し、自発的に立てた計画を実行できるように、予算措置を講じた(2003年、ゆめづくり地域交付金:従来の地域向け補助金を廃止し、使途自由で補助率や事業の限定のない交付金:総額4000万円)。

地域づくり委員会14名により、14地域が相互に意見交換、情報交換する地域づくり協議会が結成された。

2008年にアドバイザーからの報告書が提出されている。

2009年に以下のように地域予算制度を見直した。

・「地域づくり組織条例」を制定(自治基本条例第34条を受けて)

①市の制度としての区長制度を廃止(市長が区長を委嘱し、区長個人に委託料を支払うという関係<市とコミュニティの上下関係>を止める)

②それぞれの地域内の組織を基礎的コミュニティ(区や自治会)と、。地区公民館を単位とする地域づくり組織(地域づくり委員会)に整理し、地域の活性化と都市内分権を推進する。

2009年には、『「新しい公」の基本方針』が出されている。先進地域である名張市は、問題ないと胸を張っているかと思ったら、次のようなことが書かれており、これが課題であるようだ。

①地域組織の課題:区、自治会、地区区長会、地域づくり委員会などの複雑化→役割分担を明確にする。

②さまざまな主体間のコーディネート:地域組織、市民活動団体、事業者、市などが対等の関係のもとで協働を推進していけるよう、主体間のコーディネート機能の充実を図る。

③新しい公を推進する人材を養成する(職員、市民の意識改革、市職員の地域活動や市民活動への参画)

④コミュニティビジネスを推進する。

地域組織がぐちゃぐちゃになっているというのが気がかりだ。

また、ここでもNPOと地域組織の軋轢や無関係があるようだ。

市職員に「まちづくりは市民と行政が協働で取り組む」、「市民と一緒になって考える」という意識を全員が持ち、多様な主体との協働事業や委託事業がスムーズに進むよう、協働の視点などの観点を盛り込んだガイドラインを作成するとある。

国津の自発的なビジョンづくりから始まり、ゆめづくり予算制度まで導入した名張市だが、それでも、行政は、お上意識があり、協働的な意識ではなかったのかと、ちょっと残念な気もする。地域のことは地域でやるという補完性の原理的な発想ではなく、この程度のことは予算をつけてやってもらって、イキイキするならしめたもの、といった感じだったのだろうか。ちゃんと調べてみないと分からないけれど

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