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2011年9月

2011年9月24日 (土)

初音ミクと地域活性化

2011年9月10日(土)の朝日新聞の折り込み版「be」の「うたの旅人」で「初音ミク」を取り上げていた。

Img_miku1


(KEIさんによるイラスト)

正直、私は、えっ、もうここまで進んでいるの!と思ったのだが、今期の受講生14人全員が知っていたので、ガッカリした。

朝日新聞の記事から紹介すると、

・2007年8月に、札幌の音源会社クリプトン・フューチャー・メディア」が発売した音源ソフトには、上記の推定年齢16歳のイラストが描かれていた。

・ユーザーたちがニコニコ動画(ニコ動)にイラストや動画を投稿しはじめた。

・2007年10月、埼玉県の広告業の30代男性のussyさんは、CGを作るのが好きだが、人間のような絵を動かすだけの力はなかった。ところが、ニコ動でCGの初音ミクが歌っているのを見て驚いた。唇の動きがあまりにも自然だったからだ。

・これは、宮崎県で機械修理業を営む40代の男性キオさんがモデルデータを作り、それを公開していたからだ。

・同じ頃、大阪市のサウンドデザイナーmikuru396さんは、ミクを使って歌を作っていた。本当は動画にしたかったが、自分では動画を作れないので、ニコ動に、「melody・・」を投稿した。

・ussyさんが偶然それを聞いた。イメージが膨らみ、動画を作ろうと思った。キオさんのモデルデータを使い、眠る時間を削って、約1ヶ月半かけて、12月に「melody・・3D PV」が完成した。

・投稿するとたちまち話題になり、投降後24時間で10万再生を突破した。これをみてmikuru396さんも涙を流したという。

・完成まで、3人は一度も会っていない。見知らぬ同士がつながり、補い合って作品を作り上げる「初音ミク」現象とも呼ばれる創作の連鎖が生まれていた。

・同じ12月、「メルト」とうい曲がニコ動で旋風を巻き起こした。作者のryoさんは、学生時代からドラムやキーボードを弾き、アマチュアとして活動していたが、たまたまPC売り場で初音ミクを手に取り、作った2曲目であった。

・発表してすぐ、歌唱力のある人が自分で「メルト」を歌った動画をニコ動に再投稿してきた。こんな投稿者が次々と現れ、ネット上での歌い手の競演が話題となった。それがミクの歌うオリジナル版の人気をさらに押し上げた。

・その後、ryoさんがニコ動で発表するミクの曲はどれも人気を呼んだ。「ワールドイズマイン」もその一つ。ryoさんは、09年3月にソニー・ミュージックからCDデビューし、10万枚を売った。

・こうしたユーザーたちが互いの作品に手を加える二次創作で人気は拡大、ミクをキーワードに緩やかにつながる数千人規模の創作集団がネット上に出現した。

・ミクを題材にしたリズムゲーム「Project DIVA」をセガの内海洋さんが企画、08年8月、通常は見せない制作途中の未完成映像も公開した。寄せられた意見を基に作りこんで09年7月に発売、続編と合わせて60万本を超えるヒットとなった。

・このゲーム映像がライブで使われた。最初のライブは、09年8月、東京新木場で楽曲の作者たちとミクとの共演で開かれた。初めて仮想歌手を目の当たりにした観客は熱狂。成功を受けて、本格的なコンサートが決まった。内海さんは、本当にミクがそこにいるようにしたいと色合い等々工夫を重ねた。

・10年3月、東京お台場で単独ライブ、各2時間の2公演で合計5000人を動員。海外にもネットで流れてファンが増えた。北米トヨタは、この夏、この曲とミクをカローラのテレビCMに紀要。米ロスで、初の海外講演が開かれた。

昔、トフラーの『第三の波』では、情報化が進むと「プロシューマー」化が進むと言っていたのだが、最近では、こういうのを、「消費者生成メディア(CGM)」 というらしい。

++++++++++

私は、こういう「創発的」な動きが大好きだ。

硬直的な組織を超えて、「技」を持つ人が刺激しあって、何かを生み出していく。一人ひとりの「能力」を合計した以上の成果が生まれる。やっている人たちもそれが嬉しくって、共闘し、連帯感も生まれ、さらに進化していく。

それが、もう、こんな現実になっているのに驚いた。

地域の活性化も、普通の人たちがそれぞれの個性を活かして、共闘することが楽しくってしょうがないような、その結果、予想以上の成果が得られるような、そんな仕組み、仕掛けがポイントのように思っている。

さらに、初音ミクの例にみられるように、そこから派生して、お金にもつながれば万万歳だ。

地域活性化も、こんな楽しみの中から、なにやらお金になる・・・なんてことが生まれたら良いと思う。

もう一つ、これが札幌のIT企業から発生したことに、エエっと思ったのだ。

こんな凄い企業が札幌に居たのか!

そう思って、昔のサッポロバレーの本を見たら、これからの企業として出ていた。当時は、ただの音源会社として、海外の音源を輸入販売する会社として小さく出ていた。よしよし、本流でなかったのなら、このように化けることもあるのだろう。

2011年9月22日 (木)

エコノミックガーデニング

山本尚史先生の『エコノミックガーデニング』を読んだ。

安易に企業誘致するのではなく、地域の企業を育てて雇用を拡大するという考え方で、とても良いと思った。米国コロラド州リトルトン市では、この考え方で、成功し、1990年から2005年までに雇用数が136%増加、売上税収は、680万ドルから1960万ドルに増加したという。

しかし、非常に抽象的に書かれているので(『アメリカ中小企業白書2006』からの引用)、今ひとつはっきりしない。「ガゼル」(生きの良い企業の意味と思う)に注目し、こうした企業が成長しやすいよう環境を整えたとある。

これを実行したクリスチャン・ギボンズ(以下クリス)は、山本先生の本にも序文を寄せている。

彼は、『白書』では(地域社会の風土に関する)認識のすべてが、あらゆる生物と同様に有機的な事業体として企業家風土を理解する上で役だった。「企業が活躍でいる環境づくりの複雑で生物学的な相関的要因、すなわち知的な刺激、新しいアイデアに対する受容性、ベンチャーキャピタルや大学の支援基盤、情報、地域支援」にもっと注意が払われる必要があった」としている。

山本先生の本では、第3章で、エコノミックガーデニングの各種ツールを示している。①さまざまなデータベース、②地理情報システム(GIS)、③インターネット(特に検索エンジン)の活用、さらに、ブログやユーチューブなどの新規メディアの活用。

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西東京市を念頭に置いて、この手法を適用しようとすると、(地元の八百屋さんなどが目に浮かび)少々戸惑いがある。

1.果たして「ガゼル」はいるのだろうか。

今居ないように見えているだけで、実は、潜在的に居て、相談窓口などが出来れば、ガゼル候補が現れるのかもしれない。

ビジネス支援図書館の本で、確か、ゼロックスなども図書館で本を読むなかでアイデアが浮かんだとあった。そうしたアイデアの段階でもやる気のある起業家が居て、窓口が、マーケティング情報を整理してあげたり、必要な人材・企業を紹介してあげれば、軌道に乗り出す可能性がないわけではない。

それとも、一見ガゼルとは思えない地元の企業に聞き取り調査をすると、実は、こういう情報や支援があったら、もっと事業を拡大したと思っている経営者もいるのかもしれない。

2.クリスさんは行政マンだが、静岡の小出さんのようなきめ細かい企業支援をしている人はいろいろな地域におられる。レファレンス程度のことでよいのだろうか、それとも、小出さんがやっているように、もっと具体的な支援レベルが要求されるのだろうか。

3.GIS情報をマーケティングに活用することや、インターネット検索エンジンの上位になるようにするなどは、すでに、市場でいろいろなサービスがある。これを公的にどう活用するかの仕組みさえあれば、やれなくはないだろう。

大学でさまざまなデータベースを契約しているように、自治体や図書館がさまざまなデータベースを契約し、それを活用してくれる中間的な人をおけばやれなくはない。

4.クリスさんが『白書』で言っていることは、堂野さんの本にあるように岩手のINSや関西のKNSのように、平等の立場で多様な人たち(産官学民)が出会える場を用意し、そこから何が生まれるかは分からないが、何か創発するかもしれない・・という場を作ることを言っているのではないだろうか。

これを、西東京市でやれるのだろうか?

ヘンに身構える(札幌などの産学官連携をイメージして、高度で新規の製品づくりなどを考えてしまう)のがいけないのかもしれない。農業も含め、西東京らしいガゼルの平等な交流の場やつなげることは、可能かもしれない。

バスーラプロジェクトで、イタリア料理屋と障害者のたなし工房がつながって、もしかしたら、クリスマス商戦で大化けするかもしれないというように、何か違う切り口や出会いを見つけるべきなのかもしれない。

「初音ミク」現象を起せばよいのかもしれない。

2011年9月21日 (水)

西東京市で活動する団体

西東京市でどのような活動が行われているかを知りたいと思い、市のHPから二つの団体のHPに登録されている企業を一覧にしてみました。「tourokudantai.xls」をダウンロード

1つは、西東京市地域情報活動ステーションで、ここには、いろいろな活動をしている団体が名前や内容を登録しています。市民活動的なものだけでなく、コーラスのサークルとか、水泳や太極拳など趣味の団体も登録しています。

もう一つは、西東京市市民協働推進センター「ゆめこらぼ」に登録している団体で、こちらは、もう少し市民活動風です。

重ねて登録している団体を整理すると、全部で112団体ありました。予想以上に、いろいろな思いで、いろいろな活動をされている方がおられるのに驚きと感心しました!

この中には、私の知人が参加しているものも複数ありますが、私が参加しているコーラス団体は、入っていないので、おそらく、趣味の団体は、もっと沢山あるものと思います。

ちなみに、市民文化祭のプログラムをみると多彩です。

先の2つのHPに登録している団体のうち、NPO法人(特定非営利活動法人)は、20でした。

西東京市のNPOを全部探すにはどうしたらよいかと思いましたら、内閣府のNPO検索ページで東京都、西東京市、全部の業態にチェックをしましたら、85もの団体が西東京市にありました。「nishitokyo_npo.xls」をダウンロード

これが多いのかどうか分かりませんが、近隣都市と比べて、まぁまぁの水準のようです。

Npo
西東京市のHPには、NPOの実態調査報告書も掲載されています。平成16年と19年とがあります。

後者について概要をみると(61団体にアンケートをし、回答は34);

1.主な活動分野(複数回答)

「障害者福祉」が41.2%と最も多く、次いで「高齢者福祉」が38.2%、「まちづくり」が32.4%、「教育・生涯学習指導」が29.4%、「市民活動支援」が20.6%と続いている。

2.団体の活動地域

「西東京市と近隣市の市町村」が41.2%と最も多く、次いで「国内全域」が32.4%、「西東京市全域」が11.8%と続いている。

3.事務所の形態

「メンバーや会員の個人宅や勤務先等に事務局あり」が57.1%と最も多く、次いで「団体(法人)専用の事務所を借りている」が26.5%と続いている。

4.スタッフ人数

・常勤有給者は「0人」が64.7%にのぼっており、「1人~5人」と回答した団体が20.6%となっている。

・非常勤有給者は「0人」が67.6%にのぼっており、「1人~5人」と回答した団体が17.7%となっている。

・常勤無給者は「0人」が67.6%にのぼっており、「1人~2人」が26.4%となっている。

・非常勤無給者は「0人」が41.2%と最も多く、次いで「3人」と「5人」が11.8%、「2人」と「4
人」が8.8%と続いている。

5.会員募集の手段・方法(複数回答)

「くちこみ」が79.4%と最も多く、次いで「チラシ、パンフレットの配布や回覧等を通じて」が47.1%、「インターネットのHPを通じて」が41.2%と続いている。

最も効果的な会員募集手段としては、「くちこみ」が38.2%と最も多く、「新聞、雑誌等のマスメディアへ記事を掲載して」「シンポジムやフォーラム、イベントを通じて」「チラシ、パンフレットの配布や回覧等を通じて」が8.8%と続いている。

6.活動するうえで困っていること(複数回答)

「特定の個人に責任や作業が集中する」が38.2%と最も多く、次いで「活動資金が不足している」が35.3%、「新しい会員がなかなか入ってこない」が29.4%、「常駐する事務局の設置が難しい」が26.5%と続いている。

8.今後目指す方向

「行政との協働・連携を進めたい」が61.8%と最も多く、次いで「会員や活動メンバーを増やしたい」が55.9%、「本体事業・収益事業の充実や拡大を図りたい」が47.1%、「他のNPOとの連携を進めたい」が32.4%と続いている。

9.行政から必要な支援

「活動に対する資金援助」が41.2%と最も多く、「活動や情報交換の拠点となる場所の確保・整備」が38.2%、「市民や企業等において活動への理解と参加を促すための広報・普及活動」が35.3%、「市民が活動を体験できる場や機会の提供」が17.6%と続いている。

10.NPO企画提案事業

「知っている」が55.9%、「知らない」が32.4%となっている。

調査からは、小規模でやっていて組織化されていない、資金的にも苦しく、会員増加などが進んでいないことが読み取れる。

行政は、H21に「ゆめこらぼ」を作り、H22年から「NPO市民フェスティバル」を開催しているが、それによって、広報や交流は、どこまで進んだのだろうか。

田無駅の気になる男3人

どうでも良い話です。

田無駅周辺で気になる男性が3人います。

   ****

一人目は、例の『ビッグイシュー』を北口駅ロータリーの小公園で売る男性です。

田無駅で、どれだけ売れるのでしょうか。

自分は、年金生活者となり、これまでの給与の4分の1の暮らしとなり、駅周辺のドラッグストアのちらしを見ては、1円でも安く購入しようとして、買い物した帰り道に彼をみかけます。

道義的に買うべきかなぁと思いつつ、新聞すら全部目を通していないのに、読みたくもない雑誌を買うのは・・と思って通り過ぎます。

ビッグイシューの目的は、施しではなく、自立が目的で、お金を出してでも買いたいと思う商品を売るものなのですから・・・と妙な言い訳をしながら、通り過ぎています。

でも、時折、彼とお話をしている方も見かけます。

彼が、ビッグイシューに頼らず、真の自立ができますように。

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二人目は、全くどなただか分かりませんが、気になる男性です。

私が勤めている頃から、毎朝、つっかけで勢い良く走ってきて、駅の売店で新聞を購入していました。

若いと思うのですが、髪の毛は白髪で、少しウエーブかかっています。かなり長髪の時もありました。顔のイメージは、らっきょうです。

勤めを辞めて、日常的に町を歩くようになってからも、時折、おみかけします。

図書館の前だったり、前に象さんペーパーの会社を訪問するために東伏見駅に降り立ったおりにもお見かけしました。

いつも、空をみつめたような感じで、走っています。

もしかすると、著名な作家かなにかかもしれません。

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三人目は、最近田無駅の改札前に立っていたり、座っている小太りの男性です。

インドの象がお祭りなどで飾られるようなキラキラしたひものようなものを頭から何本か垂らしています。

最初は、インド料理屋の宣伝マンなのかと思いましたが、そうでもなさそうです。

ビッグイシューの人もこのインド風の人も、本来、声をかけて、何をしているのと聞きたいところなのですが、まだやれていません。

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そういえば、番外編で女性ですが、ありったけの洋服?を来ているおばさん(おばあさん?)もリビンの前あたりで時折、見かけます。彼女は、少し変わっている人かもしれません。

また、真夏の暑いさなか、自転車にヤッケをひっかけて、走っている男性も、気になります。彼はもしかすると、ホームレスなのかもしれません。

番外編を入れると5人でした。

こういうのは、ツイッター向きの話題かもしれません。

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