西東京市

2012年10月 3日 (水)

第二期総合計画WS②社会福祉

②の社会福祉では、高齢者、障害者、健康・医療、地域福祉のカテゴリーで整理されている。

どの問題も、大切で、地域の問題としては、大きい。

1.高齢者

これから増える、一人暮らし、年金額の低い高齢者について、地域でどう支えるのか。これは全国的な課題だ。

2.障害者

特に、障害者の学校以降をどうするのかというのが大きな課題として議論されている。

3.健康・医療

私は、三鷹・武蔵野市で始まっている病院と地域の医者と介護関係者、家族の連携を具体的にどう進めるかという自主的な勉強会に時折顔を出させて頂いている。具体的な問題でいろいろ壁があるのを無くそうという試みだ。

過疎地は、逆に町営の病院で介護も町営だったりするので、その気になれば連携を取りやすい。しかし、都会では、病院も地域の病院とは限らないし、街中に医者も多い。こういう人たちが連携を取るのはある意味大変だ。

この勉強会は、高齢者の在宅医療・在宅福祉が中心だが、西東京市でも、こういう動きが出てきて欲しいと思う。

4.地域福祉

介護保険制度はあり、最低限助かるが、実際には、家族の負担ははかり知れない。私が母を介護していた時には、ご近所の「おせっかい」がすっごく助かったのだが。

これを仕組みで解決するのは、まさにソーシャル・デザインだ。

押しつけがましくなく、介護される人の人生や人格を尊重した形で気持ちよく楽しく過ごしてもらうことがポイントだ。

上記のスキャン資料は、次の4つ。

「2-1fukushi.pdf」をダウンロード「2-2fukushi.pdf」をダウンロード「2-3fukushi.pdf」をダウンロード「2-4fukushi.pdf」をダウンロード






第二期総合計画WS①生涯学習(文化・スポーツ)その2

生涯学習(文化・スポーツ)全般については、いろいろなご意見がでています。

・市民会館を建て替えて欲しい

文化振興条例ができたが、具体的にどう実現するのか見えてこない

・文化サークルの発表の場が少ない

・学校の開放が欲しい

・古い住民と新規住民の交流の機会が欲しい

・文化イベントの補助、市民文化団体へえの補助、支援充実(書類が煩雑等々)

+++++++++++++

確かに、「文化振興条例」を拝見しても、総花的でよく分からないですね。

うわさでは、これについてもフューチャー・セッションが開かれるようです。

学校の開放は、前の教育のところも重なりますね。

単なる場所の開放だけでなく、大人と子どもなどの良い交流の場になる使い方ができると良いと思います。

私の子どもの頃は、学校は、何時も開いていたような気がするけど、いろいろな事件があって、どこも校門から入りにくくなっていますよね。

生涯学習のページをスキャンしたものを貼り付けておきます。「1-3bunka.pdf」をダウンロード「1-4bunka.pdf」をダウンロード

第二期総合計画WS①生涯学習(文化・スポーツ)

前記事の続きです。①教育・文化・スポーツのうち、生涯学習として括られている文化・スポーツについてです。ここでは、公民館、図書館、文化・スポーツに区切られています。

1.公民館

公民館については、概ね良いというご意見がある一方、職員のレベルアップ、必要な場所に偏在なく配置して、継続的に存続して欲しい、ネットでの広報など若い世代に利用しやすくしてほしいなどの要望もありました。

別の会合でもご意見を言われていた方がおられましたが、合併により、「柳沢公民館が中央館となったことについて、個別の公民館の独自性と民主的な運営ができる方式に戻して欲しい」というご意見があることを記しておきます。

公民館は、「社会教育の拠点」「地域社会の生涯学習の拠点」なので、上記のようなご意見があるのだと思います。

北海道などでは、「公民館活動」が地域の生活向上運動の要になっているところも多く、有名な鹿児島県「やねだん」の豊重さんも公民館長です。

「公民館」は、「社会教育法」にもとづいて設置されていますが、一方で、似たようなものに「地区会館」もあります。

「地区会館」は、各コミュニティが運営しています。もともとは、一定エリアの住宅ごとに、自治会が所有しており、冠婚葬祭にも使っていたのだと思いますが、持ちきれなくなって市に移譲?したのではないかと想像します(私の地区の会館の例)。おそらく、いろいろな経緯で出来ているのだと思います。

東伏見のコミセンは、道路拡張工事に伴う建替えで、その折に、利用する子供たちを企画会議に参加させ、子どもたちが利用しやすい工夫がなされていました。

傍からみると、公民館も地区会館も、申し込み方が違うだけで、どちらも、単に、いろいろな市民活動の部屋確保に使われているだけに見えます。

でも、先日柳沢公民館では、ロビーで定期的にコンサートをしているなどを知りました。公民館ごとに独自性を出す努力をされているのかもしれません。

こうした公民館や地区会館を地域住民のためにどう盛り立てていくかは、中央館方式云々というより、それぞれの住民の力がかかってくるのではないかと思います。

2.図書館

図書館については、正規の司書を置くことや、建物が古いことなどが指摘されています。

私のコーラスのお仲間のなかには、図書館で読み聞かせや大人のための朗読会などをやっている方もおられ、へえ、そういうこともやられているんだと改めて思いました。

子どものための文庫をプライベートにやられている方のところで、演劇をやっておられる方が少し薄暗いなかで朗読し、そのあと、大人も子どもも混ざって、感じたことを述べ合う集まりをされておられるとのことで、参加した方が、とても素晴らしかったと言われていました。心を豊かにする体験をこのまちで子どもの頃に経験できるというのは、素晴らしいと思います。

一方、他地区では、ビジネス支援図書館への流れもあります。地元の産業を活性化させるための支援や創業を支援するサービスの一貫です。⑤産業振興グループのなかに、そのような視点は出なかったようですね。

2012年10月 2日 (火)

第二期総合計画WS①教育:その他

このほか、教育の項目として、①学校選択制、②学校図書館、③命(人権)についても議論され、取り組みの方向性が出されています。

これらについては、スキャンしたファイルを添付してみます。「1-1kyoiku.pdf」をダウンロード

「1-2kyoiku.pdf」をダウンロード

第二期総合計画WS①教育:子どもの居場所

①教育:子どもの居場所

〇個別の意見には、いろいろ出されているので、羅列します。

・地区会館は、共有スペース不足で子どもと大人が取り合いになる。

・子どもと地域の大人がふれあう機会が少ない。

・地域ごとに子どもの居場所が欲しい。児童館がない地域がある(偏在している)。

・子供たちが自由に遊べる場所が少ない。

親切なおじさんが不審者になってしまう。

・学童クラブ、児童館は、スタッフの育成(制度的なもの)に注力を。

・交番が少ない。子どもの登下校時の安全確認に不安なので、交番の配置を。

・児童館(センター)などが増えてきている。

〇課題のポイントとして、「学童クラブや児童館の施設数の問題」「これらを運営するスタッフの労働環境(雇用問題)が重要」とあります。

〇それを受けての取り組みとして

・ハコものだけでなく、職員、指導員の身分保障を。

・専門性のある職員を地域、利用者で育てる。

さまざまな子どもの事情に対応できるフトコロの深い大人、居場所が必要。

・地域の中の歩いていける場所に子どもの居場所、安心して遊べる場を。

・ソフトな地域のつながりを。

・住み心地の良い地域、便利な地域とは何かを考え直す

・地域のまつりの復活。

・児童館を減らしたり、安易に民間に委託しないで欲しい。

〇取組の方向性として

・子どもを見守るスタッフの体制充実を図る。

・地域の中での子どもの居場所をつくる。

+++++++++++++++++

赤字で書いたところは、11月4日(日)に開催するフューチャーセッションでも、テーマになりうるところだ。

しかし、言葉はきれいだが、実際には、なかなか難しいのも確かだ。一人で地域のおじさんが頑張れは、上記のように不審者と思われてしまうだろう。

家族自体が内向きになって、開かれていないし、子どもは、塾や習い事で結構忙しい。

三鷹のように、「子どもは地域で育てる」として、学校の運営委員会に地域の人が入っているとか、地域のまちの人が先生になって、得意分野を子どもたちに教える(美容院の人が美容院の仕事について話す、和菓子やさんがあんこについて話すなど)という仕組みでも出来ない限り難しい。

あるいは、大人が教える竹とんぼクラブのようにするとか。

どこかの児童館では、昔遊びを高齢者が教えていると聞いている。上手にやれば、良い効果が得られるだろうが、仕組みを考える必要があるだろう。

前のブログで書いた東伏見コミセンのような先進的な試みも西東京ではあったのだけど、何故か、現在は、民間委託から行政運営に代わってしまい、その理由も明確にされていないまま、今日まで来ている。

http://regional-innovation.cocolog-nifty.com/tanashi/2011/02/post-539a.html

田無の時代に、「たなしかるた」が作られていたようだが、これも、ただ作って終わりなのではなく、長い年月かけて、地元の子どもと大人が同じ「文章」で会話ができるよう、「かるた大会」をずっと開催するなどの仕掛けが必要だろう。

昔は、童謡なら、大人も子どもも同じ歌を歌えたが、今日では、子どもや若い人と大人が一緒に歌える歌も限られている。

地域コミュニティを作るって、良~く考えないと、善意だけでは難しいだろう。それこそ、「ソーシャル・デザイン力」が必要だ。

昔の駄菓子屋の小母さん、保健室の先生、部活の部屋のような、「もう一つ」の価値観を提供してくれる「居場所」って、どこにあるんだろう。

第二期総合計画WS①教育:給食

前記事で記した西東京市の第二期総合計画について、「まちづくり市民WS」が開催されました。7月参加者からの希望で、生の声を整理したものを参加者に郵送してくれました。そこで、すこし煩雑ですが、一つ一つ読み込んでみたいと思います。

A3裏表のハードコピーなので、添付が難しく、すこしづつ、私の関心ごとに絞って、ご紹介しておきます。

①教育・文化・スポーツのうち、まず、教育

1.中学校の給食が始まり、これは良いこととして挙げられています。

〇課題のポイントとして、「子どもの栄養や食育の観点で学校給食は重要」と「必要に応じて給食への経済的支援が必要」となっています。

〇個別の意見が並べられています(これは、たぶん当日出された意見と思われます)。

個別意見には、「子どもの成長にあったメニューやおいしいものを研究して欲しい」、「小中一体化したことによって、それぞれの学校行事にマッチした行事食ができなくなっているのではないか」などがあります。「弁当との選択制や経済的支援があることなど、制度や運用方法についての周知がさらに必要と」あります。

〇それを受けて「取組の方向性」がまとめられています。

「メニュー、品質、行事食など、きめ細かさに配慮してさらに充実を図る」とされています。

+++++++++

他地域?では、運動会があっても、子供たちは、部屋で給食を食べ、親などは、庭でお弁当というのもあるようです。家庭によって、お弁当を持ってこれないとか、親が働いていて、参観できないなど、不平等を感じさせない仕組みなのかもしれないし、給食制度の問題なのかもしれません。

昔は、そういう時には、友達の家族や地域の知り合いが一緒にお弁当を用意してくれて一緒に食べたりしたもんですが、地域に頼む人がいない家庭もあるでしょうから、やむを得ないのかもしれません。

知人によれば、イクメンパパも増えたけど、家族だけで固まって(幸せを噛みしめている)、社会性が無くなっているとの話もあります。

むしろ給食を校庭で家族などの参観者にも振る舞うとか、地域の高齢者のグループが、当日お弁当を持ってこれない子どもたちの面倒を見るとか、行事を暖かい交流の場にしたいものです。

でも、衛生の問題とか、きっとそう簡単ではないのでしょうね。

++++++++++++++

前のブログでも書いたように、西東京市小中学校の地産地消率は、わずか3%だ。

http://regional-innovation.cocolog-nifty.com/tanashi/2011/02/post.html

野菜が中心の町なので、これ以上は増えないものなんだろうか。

率を上げるだけでなく、農業や食品加工業に興味を持ってもらうようにすることも必要だ。

あるいは、社会科見学で築地に行くとか。調布アイランドの活動なども身近に感じられるのではないだろうか。

水や空気、森の持つ意味も体感してもらうことも必要だろう。

西東京市は、市民農園に力を入れていて、農業を楽しんでいる家族も多いので、学校でやらなくても良いのだろうか。

西東京市のWS第二回目とその後

前に、西東京市の第二次総合計画のWS(ワークショップ)に参加したことを書きました。
その後、WSの第二回目がありました(7月29日)。

これについても、ブログに書いたと思っていましたら、FBに書いていただけでした。FBは、日々流れていってしまうので、以下に同じ文章をコピーして貼り付けておきます。
+++++++++++FBより++++++++++++
今日は、西東京市の第二次総合計画のWS第二回目に出席してきました。先週、おおまかに良いところ、改善すべきところを出しあったので、それを具体的に落とし込むという作業を行いました。

①教育・文化・スポーツ、②福祉、③環境・景観・ゴミ、④都市計画・上下水道・防犯防災、⑤産業全般、⑥市民参加・行政経営の6チームに分かれて議論し、その後、全チームから発表がありました

良いご意見を言われるのですが、一人で長くお話される方もいるなど、時間が短い中、なかなか取りまとめが大変でした。

参加された方々からは、ともかく時間のない中でワーッとやったのだが、他のチームの話のなかに自分のチームの問題にも絡む話もあるなど、まだまだ整理しきれていないので、せめて先週・今週に私たちが議論した生のデータ(キーワードの山)をそのまま欲しい、もう一度自分なりに考えを整理してみたいという要望が強く出されました。

行政側のご説明では、WSの報告書をまとめて、審議会に掛けてから出すということだったのですが、参加者は、まとめられたきれいな言葉だけが並ぶ報告書ではなく、考えのプロセスの見える、生のデータが欲しいというようなご意見が多かったように思います。

審議会の座長の先生も、私のチームの行政マンも、参加者のそういった気持ちはよく理解されておられるようです。

でも、これが組織の中で、前例が無い等々の理屈もあるでしょうし、果たしてどういう形で表に出されるものか、このこと自体、リトマス試験紙のように見ものでもあります。
+++++++++++++++++
FBには、上記のように書きましたところ、その後、ちゃんと、今回のWS各チームについて、ほぼ、生の意見を書き込んだ資料が、郵送されてきました。
リトマス試験紙としては、前例のないことをやり、形だけのWSではないというところを見せてくれました。その後、8月にも別のグループでWSが実施されました。
市のHPによれば、10月19日(金)3時から基本構想素案についての審議会が開催されるようです。
市民の声(WSやアンケート)は、それになりに反映されそうですが、三鷹市のように、市民が自ら総合計画を策定し、行政に提出するという形には、遠いのが現状です。

そこで、市民が主導する形で、課題について議論し、望ましいまちを自分たちの手で作っていく(必要なら行政の手を借りる)という、今とは逆の(いわば本来の民主主義)第一歩にしたいと、対話集会(呼び方に手垢がついているので、今流行りのフューチャーセッションにしました)を11月4日(日)10時から、開催してみようと思い立ちました。

第一回は、未来を担う「子ども」をテーマとました。

まぁ、行政の第二期総合計画は、そろそろ固まってしまうので、出遅れではあるのですが、お金も力もないなかでやるので仕方がありません。でも、一歩踏み出すのと踏み出さないのとでは、10年経つと、大きな違いになると思い、まずは、小さな一歩としてやってみたいと思います。

2012年8月10日 (金)

屋根を借りるエネルギー事業

7月30日に、多摩市で行われた『第四の革命』の上映会に行ってきました。

●多摩市循環型エネルギー協議会

この映画は、いろいろなところが上映会を開催しているのですが、今回は、「多摩市循環型エネルギー協議会」の開催で、この協議会は、ソーラーパネルを公共施設等に設置する事業会社を始める予定のようです。

前に飯田市の「おひさま進歩エネルギー(株)」のことを書きました

ここも、地域の屋根を借りて、ソーラー発電をしている会社です。ソーラーパネルを設置するのに、その家自体はゼロ円で設置できる方式です。そのための設備投資には、市民からファンドを募っています。

多摩市循環型エネルギー協議会も、おひさま進歩エネルギー㈱のように、屋根借りによるソーラー発電や、大規模団地などにソーラーパネルを設置して、エネルギーの地産地消を目指すようです。また、市民からのファンドも募る予定のようです。2012年5月12日に発足したばかりですので、HPを見る限りは、まだ具体的な動きにはつながっていないようですが、いち早く動きだしたのは、羨ましい限りです。

●一戸一戸がやるのは大変そう

西東京市のHPによると、市の補助も始まるようです。このほか、国や都からも補助金を得られますが、どうやら、それぞれ申請するみたいで、このページを見るだけで頭が痛くなります。

太陽光発電の補助金を一覧できるサイトがあり、ここに西東京の例が載っています。ここでは、市の助成は未確認とのことですが、国や都の補助金のこと、電力買い取り制度のことが分かりやすく書かれています。

まず、太陽光発電設備を導入すると、国(10.5万円)と都(30万円)の補助金を得られます。電力会社が(一般家庭なら10kw未満の場合)1kw当り42円で10年間買い取ってくれるから年間6万~20万円(10年間で60万~200万円)の補助金を得られることになると書かれています。

この制度により、一般家庭でも、設備を設置して売電すれば、設備投資の回収は、7年から13年くらいでできるとあります。

でも、なんだか面倒くさそうです。循環型にしようという意欲はあっても、複数の業者から見積を出させたり、市、国、都などに補助金申請の書類を申請するのは、とても大変そう(業者が代行してくれるのかもしれませんが)。

まぁ、地球のことを考えるなら、面倒がるのはなにごとかと言われるかもしれませんが、一般の人にとってハードルが高いと普及しずらいのも確かです。

●西東京にも、こういう屋根を借りてくれる業者がいたらいいなぁ

怠け者で恐縮ですが、西東京にも、おひさま進歩エネルギー㈱のような業者がいてくれたら良いのにと思います。

友人が参加しているNPO法人エコメッセでは、エコメッセ八王子が「結の会」の福祉作業所にパネルを設置しているほか、エコメッセ練馬が太陽光パネル(市民発電所)を4ヶ所(武蔵大学、大泉双葉幼稚園、三育小学校、保育所「ごたごた荘」)に設置しているとのこと。

多摩地域で、「西東京市が1番のパネル設置、あるいは売電の多い地域になるぞ」とか、特色を打ち出したら良いのに。

2012年8月 3日 (金)

合併による財政特例と取捨選択のための方策

ゴミについて述べたのと同様、地方財政についても、素人では、なかなかデータを読み込みにくい。

西東京市は、田無市と保谷市が合併して今年が10年目になる。

『西東京市の合併10年のあゆみ』というパンフレットを市のHPから入手することができる。上記パンフレットでは、合併によって得られた財政的なメリットや経費削減が進んだことが書かれている。

先日、「これでいいん会西東京」という団体が開催したNPO法人多摩住民自治研究所理事長の大和田一絋先生の地方財政についての講演会があり、そこに参加した。

以下は、先生のご説明と上記のパンフレットから私なりに作成したものである。

+++++++++++++

1.合併を促進するための飴

まず、財政危機もあって、政府が主導して「平成の大合併」が進められた。合併を促進するためにアメとしてとられた措置に大きく2つあって、①合併算定替と②合併特例債である。

①合併算定替

合併算定替を理解するには、現状、多くの地方自治体の財務は、自ら確保する収入だけでは成り立たず、国から「交付税」を配分してもらって成り立っているという前提がある。

本来、A市とB市が合併してC市が出来た場合、ムダが排除され、交付税が減少するはずであるが、10年間は、合併しなかったこととして交付税を減らさないことを保障し、その後5年間は、徐々に減らし、合併16年目で本来の交付税になるという制度である。Gappeisanntei_3

ただし、2001年度から交付税を算定するのに用いられる「基準財政需要額」が圧縮されたので、交付税そのものは合併のいかんにかかわらず、減少した。

②合併特例債

これは、合併後10年間のハコものに限定した特例債事業について、元利償還金のうち95%(上下水道、病院事業に係る出資および補助は地方債100%)を地方債で組むことができ、しかもそのうちの70%が交付税で措置される。つまり、自治体の負担が3分の1で済むというもの。

2.西東京市は、合併によって大きく水ぶくれ

上記パンフレットによれば、合併により、10年間で約450億円の財政支援措置があったとされている。

①西東京市の合併算定替

普通交付税以外にも財政支援措置があるようだが、普通交付税に限ると合併算定替による増加分として、平成22年度には約10億円が計上されている。10年間では、合計で約140億円が水増しされた計算になる。

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現在の西東京市の歳入額は、平成22年度(2010)で680億円、うち6.3%にあたる42.5億円の普通交付税が交付されている。

上記パンフレットには、合併によって議員数や職員の数が減少するなどにより、10年間で約160億円のコスト削減効果があったことが謳われている。しかし、合併後10年間ないし15年間は、本来よりも多目の予算が組めたため、危機意識が薄れ、本来やるべき合理化がおろそかになっていたきらいはないのだろうか。

平成22年に約10億円下駄を履いている分が、今後5年間かけて減少し、6年目に当たる平成28年(2016)には、ゼロになるという覚悟が必要である。

②西東京市の合併特例債

合併特例債によって、市の負担は3分の1で様々なハコものを作ることができた。

合併特例債を使用した事業は、31あり、主要な事業としては、いこいの森公園をはじめとする公園整備、小中学校の整備、保育園や児童館施設の整備などが大きい。

上記パンフレットによれば、合併特例債により、248億円の起債を行ったとある。

確かに、合併特例債により、市の能力よりも大きな事業が行えたというのは、市民にとってメリットではある。しかし、そうはいってもこれにより、負債が増えたことに変わりはない。

西東京市財政白書』平成22年度によれば、平成22年度の市債借入額は、87億円で過去最高となった。しかし、合併特例債では7割、臨時財政対策債(注)では10割が交付税で賄われるため、市の負担としては、27億円となるとのこと。23年度が33億円で市債借入額のピークとされている。

市債の元金および利子等を返済する償還費のことを「公債費」と呼ぶ。これは、平成22年度には55億円、公債費のピークは26年度で70.5億円と予想されている。これについても、交付税で賄われる分があるので、市の負担としては、毎年20億円程度で推移するとされている。

『財政白書』によれば、公債比率(標準財政規模に対する公債費の比率)は、今後とも、6%前後で、類似の自治体と同程度とのこと。

しかし、将来的に歳入が現在と同程度と仮定してのことと思われ、今後、生産年齢人口が減少し、税収も減ると思われるうえに、前述のように合併算定替の下駄も無くなるなかで、確実に支払わなければならない公債費が20億円あるということを意識する必要があるだろう。

さらに、これは、新たな借金をしないこととして考えている訳だが、現在、市庁舎を1つにするという話もあり、立て替えということになれば、新たな借金も増えることになる。

③老朽化した公共施設やインフラの更新

また、地方自治体にとって、頭が痛いのが、今後、さまざまな公共施設やインフラが老朽化し、それを更新する時期が近づいていることらしい。

「将来の膨大な修繕費用が隠れ負債化している」と言われる。

西東京市では、平成19年10月に『施設白書』が作成されており、2017年(平成29年)ぐらいから建替え経費が増えていくとされており、2028年までの20年間に383億円が必要とされている。

3.財政が厳しい中で、取捨選択するには、未来についての市民対話が不可欠

この記事は、合併による飴の話と施設更新の話を中心に作成したが、このほかにも、財政を厳しくしている国民健康保健事業や下水道事業など、普通会計から赤字を補てんしている事業の問題などがある。

いずれにしても、財政が厳しい中、これまでは、合併特例、あるいは、工場跡地にマンションが建ち、人口が増加しているといった特殊な要因で厳しさが目立たなかった面があるものの、そうした「特例」が無くなる中、今後、より厳しい運営が求められる。

そうなると、総花的に支出する訳にはいかず、どのような暮らしを望むかという市民を巻き込んだ取捨選択の合意形成が必要になる。

+++++++++++++++

先日、東洋大学が来年度から新たに開設するPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)の講座の宣伝を兼ねたシンポジウムがあった。

PPPは、官民連携と聞こえは良いが、これまでの実態は、NPOなどの民にこれまで官がやっていた事業を安価で委託するというものが多かったように思え、余り好きではなかった。しかし、東洋大学でこれからやろうとしているのは、財務の健全化のために、官民が協力しあうというところに力点を置いているようだ。

このため、アメリカで導入されている①シティ・マネージャー制度や②バランス・バジェットという考え方から、日本が学ぶべきことについての講座を設けるという。

この考え方の背景には、現在目に見えている財政の悪化に加え、社会資本の老朽化という見えない負債という爆弾を抱えているという危機感がある。このため、東洋大学では、「社会資本の老朽化と更新投資」について算出できるソフトを公開しているとのこと。

今回のシンポジウムで興味深かった意見:

1.根本先生:鳥取市が市庁舎を建てるかどうかについて、住民投票を行った。①新規に建てるか、②修繕して使うかについて、それぞれにかかる経費を示し、結果②が勝った。こういう情報公開をして住民に問うというのは、良いやり方だが、もしかすると、他の選択肢も示すべきだったのではないか。たとえば、他の予算項目を減らして建替える場合はどうかなど

2.ロバートソン氏:バランス・バジェットには、①バランスを崩している原因の究明、②均衡させるための選択肢、③6つのステップで検討、④最終的な提案を学ぶ必要がある。これらは、来年度から始まる講座で教えるとのことで、特に地方自治体の人たちに入学を勧める内容だった。しかし、今一つよく分からないので、質問をしたところ、受けてくれ、以下のような面白い話をしてくれた。

カリフォルニア州オークランドでやった例では、たとえば、公共サービスを1ヶ月休みにして、電力量やエネルギー費を浮かせたりした。市民の理解を得るために、新聞に記事を掲載したり、対話集会を開いたが、そのほかにも、警察官の人員を削減し、治安が悪くなることと、税金を上げることと、どちらが良いかなどをゲームのようにシュミレーションできるようにし(WEBで公開)、市民の理解を深めるなども行ったという。

+++++++++++++++

つまり、市民に、財政をバランスさせるためには、公共サービスを減らすのがよいのか、増税がよいのか、それによるプラスマイナスの効果を理解してもらうために、さまざまな情報提供や気づきが起こるように工夫したという訳だ。

当日の日本の先生方は、財政バランスという経済の側面を重視した話し方をしていた。しかし、フューチャー・セッションのことも知っているなかで、このアメリカ人の話を聞くと、市民を巻き込み、対話によって理解を進めるために、情報公開はもちろんだが、市民がより身近な問題であると理解できるようきめ細かい情報公開をしていること、対話集会だけでなく、ゲームによるシュミレーションといった工夫(ソーシャル・デザイン)を行っていることが想像できた。おそらく、市民を巻き込むうえで、ここが味噌なのではないかと感じた。

他市と比較したゴミ排出量と資源化率

同じく『ECO羅針盤』№9には、近くの地方自治体と比べたゴミ排出量の比較と資源化率の比較の表が載せられています。

Gomihikaku

1日一人当たりの家庭ゴミの量では、西東京市は、平成21年度には、ダントツで一位だったのですが、平成22年度には、前述のようにゴミ袋の価格が下がったこともあって排出量が増えてしまい、一方、府中市が頑張ったため、二位に下がってしまいました。

おちゃわんリサイクルにご一緒した市のゴミ担当の職員は、とっても悔しそうでした。折角減ってきたのに、安易にゴミ袋の価格を下げてしまって・・・というのです。

市民としては、「ゴミの分別が面倒くさいなぁ」、「ゴミ袋が高いなぁ」などと毎日家庭でゴミの処理をする度に不平不満を持っていましたが、そのお陰で、東京都下では、一番にゴミ排出量の少ない市になっていたなんて、少しも知りませんでした。

市長が、市民ならびにゴミ担当職員やゴミの搬送業者を称えたり、「日本一ゴミ排出量の少ない市にするぞ」などともっと明言してくれたら、市民も不満を言わずに、ゲーム感覚で一位をキープしようと頑張るでしょうし、ゴミの担当者も誇りが持てるはずです。

こういうのも「ソーシャル・デザイン」でしょう。

皆が楽しみながら、喜びながら、ゴミ排出を減らそうとするように仕向ける・・・こういうことが出来ないとは、首長にセンスが無さすぎます。

一方で、資源化率は、低い方です。これはどうしてなのでしょう。

+++++++++++

おちゃわんリサイクルに参加したお蔭で、西東京市のゴミ排出量が一番少なかったとか、ゴミ袋の代金を下げた分の穴埋めを安易に税金投入で賄ったなど、数字の裏側を知ることができました。

市の広報は、お知らせしていない訳ではないけれど、なかなかこうした意味までを一般の人が読み取るのは難しいです。もっと、市民が理解できれば、自分のこととして地域のことを考えるようになるはずです。


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