第一期生の「あったらいいな」の具現化
1.積み残しのプロジェクト
第二期には、第一期生のうち、もう少し案を練らないと動き出せないプロジェクトがいくつかありました。一つは、AOさんのプロジェクトとSさんのプロジェクトです。もう一つが、NOさんのプロジェクトでした。
2.元気がシニアがお出かけしたくなるサイト
(1)「あったらいいな」を自分で作るはめに
AOさんは、定年退職し、地域デビュー1年目。会社人間だったAOさんは、当初、戸惑いながらも、地域のさまざまな会合に顔を出すなどしてきました。
この養成講座にも、当初はオブザーバー的に参加されていたのですが、皆の「あったらいいな」に刺激され、ご自分でも「元気なシニアがお出かけしたくなるサイト」があったらいいのにと言いだされました。
新聞などで後から知って、こんな催しがあったんだったら行きたかったのにと思うことがある。鉄道会社やいろいろな主催者が情報を発信しているけれど、あちこち探すのは大変。元気なシニアは出かけたいと思っているし、お金も暇もある。こういう人たちがもっと外に出てお金を落としたら日本経済にもプラスのはず。
そういう一覧サイトがないなら、では、自分でつくってみたらどうかと皆に言われました。チャレンジ精神のあるAOさんは、「では」、とその気になったものの、ブログまではやれるけれど・・・自分でサイトを作れるものだろうか、どうやって情報を集めたら良いのだろうと当惑してしまいました。
(2)地域情報サイトをつくりたい
Sさんは、IT企業に勤めていて、社内の事業プラン・コンペに何か案を出したいとこの講座に参加しました。皆の話を聞いているうちに、地域密着型の情報サイトを作ると良いのではないかと思い始めました。
本当は、全国展開したいけれど、地域密着型サイトをどう作ったらよいか分からないので、では、西東京市を事例にプロトタイプを作ってみようかということになりました。
そこで、では、AOさんのを手伝ってみてはどうかということで、この二人をペアにしてしまいました。
そうした中で、三鷹市在住でIT企業に勤めながら地域活動もされているKさんも、地域情報を一覧できるサイトを作りたいと思っているとの情報を得られました。
そこで、AOさんのプロジェクトを、Sさん、Kさんが支援する形でともかく、西東京市の、それもイベント情報に絞って、HPを立ち上げることができました。
それがβ版「でかけよう」です。
(3)AOさんのキャラクターをもっと出しては?
講座でこのβ版を議論するなかで、情報をくまなく探して入力する作業が大変なので、顔見知りになった人で「情報の要」になっている人にもIDを与えて、その人にも入力してもらうよう情報提供者のネットワークを構築するのが良いのでは、といった話が出てきました。
また、今は、西東京市のイベント情報の一覧を作成しましたが、情報一覧という無機質なものではなく、もっとAOさんの個性を打ち出した方が良いのではないかといった意見も出てきました。
AOさんのキャラクターをもっと打ち出したり、西東京市だけでなく、広く多摩地域にも広げて、本当にお出かけしたくなるサイトにまで成長させられるかは、これからの課題です。どのように成長していくか、とても愉しみです。
発表者はスマイルチョコを貰えました(*^_^*)
2.「笑顔診断書(仮称)」により健康な人を増やす
(1)久し振りにあった知人に顔が変わったどこか具合が悪いのではと言われた
NOさんは、久し振りにあった知人に「顔が変わったようだ、どこか具合が悪いのではないか」と言われたという。聞き流していたら、数ヶ月後に大病を患った。
自分も奥さんも毎日顔を見ていると気づかないが、久し振りに見ると、違いが分かる経験は良くある。
そこで、理美容の人に、顔の変化を指摘してもらう事業を考えついた。理美容の人がこれで付加価値サービスを提供できれば、商店街も活性化するだろうし、ひどい病気になる前に早めに医者に掛れば、医療費も削減されて、三方に良いのではないか。
(2)医者でない人が「診断」できるのか
NOさんの事業案は、大きく2つ我々では、判断ができないことがある。一つは、顔のむくみや顔色などでなんかヘンくらいは分かるものの、医者でもない人がどこまで判断できるのか、判断なんてしてよいのだろうか。もう一つは、理美容業が、これを付加価値サービスとして受け入れてくれるだろうか。
後者については、受講生の仲間が自分の馴染みの理美容業者になんとなく打診してみたところ、やってみたいという前向きな意見と逆の意見と、ざっと半々くらいの反応だった。
一方、前者の問題が難しい。ネット情報や本で、「病が顔に現れる」ことは確かなようだが、それでも、何の病気かを判断するのはとても難しそうだし、医療行為をする訳にはいかない。
(3)医者や薬に依存しないで健康になろう
ここで行き詰っていた折に、ソメ研メンバーの一人が、東洋医学や人間をトータルに診療することを心がけているお医者さんが居ることを教えてくれ、さらにその先生を紹介してくれることになった。
今日お目にかかった先生は、身体の異常は、食事などの日々の暮らし方の智慧で直せることが多いというお考えだ。そういう暮らし方を正しく伝えることで、健康にもなれるし、医療費を削減することにもつながる・・・伝えることが自分の使命だと思っているとのこと。
NOさんのプロジェクト:ひどくなってから医者に掛るのではなく、顔などのシグナルから、自分の健康を考えるようになることは、とても重要なことであると評価してくれた。
これから、先生の論文等を拝見して、顔などのシグナルと病気の関係をある程度整理し、それを「あなたは病気ヨ」と暗く示すのではなく、だったら「こうしてみようか」と暮らし方を変えて健康になれるような前向きの対応に結びつく仕掛けを考えていくことになった。
道は遠いけれども、少~し灯りが見えてきた段階だ。
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このように、積み残しのプロジェクトも、いろいろな専門家のお知恵を拝借しつつ、一歩づつ、半歩づつ進み始めた。
なんとも、嬉しく、心強いイノベーター達だ!
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